はじめに

家賃収入は、全額を収入として使わないこと

ご相談者の家計で1番に気になるのは、家賃収入も全て含めて、「安定した1か月の収入」と考えているところです。家賃収入は入居者が一時的にいなくなると入りませんし、備品が壊れたりすると修繕費を支払うこともあるでしょうから、全てを生活費に回せるというわけではありません。まずは、ご夫婦の給与を収入の基準と考えるようにしたほうが良いでしょう。

家賃収入を「収入」としてはいけないというわけではありませんが、必要経費は残しておくべきですし、家賃収入が途切れた時に大赤字で生活が立ち行かないとなってしまっては困ります。家賃収入を生活費に入れるなら、収入額の一部にし、できればその金額は貯めていくほうが、この先の生活は安定しますし、お金も貯まるのではないでしょうか。

住宅ローンの借り換えの検討も

ただ、今の住宅ローン返済額と、もう一台分の駐車場代で毎月18万円強の支出となっています。ご夫婦の給与収入は33万4,000円が平均のようですから、収入の半分以上が、住まいや駐車場にかかるお金となっています。ローンを組むときの収入の考え方が間違っていたのかもしれませんね。だからといって、手放すようなことを検討するのも現実的ではないのでしょうから、今の返済額を払っていけるよう、他の支出で調整したり、住宅ローンの借り換えも視野に入れていくなどしたほうが良いかもしれません。

赤字家計のまま投資をするのはNG

ご相談者の貯蓄は、支出を削減する前の状態で見ても、幸にして最低限の「生活防衛資金(月の生活費の7.5か月分の貯金)」に足りるだけはあります。ですが、毎月赤字の状態ですから、やがて投資に回すお金も捻出できなくなってしまいます。つまり、今の状態では将来に向けお金を貯めるような行動ができているとは言えないわけです。

投資に関心があるということは良いことですが、それを生かすための環境づくり、家計作りもしっかりと視野に入れていきましょう。ボーナスの金額が大きいので、それを計画的に投資で積み立てる、毎月の支出を圧縮して捻出するなど、考えられる方法はいくつかあります。

ただ、現状で貯金が増えないという状況ですから、毎月の支出、ボーナスの使い道などを振り返り、ムダ支出を減らしていく努力がなければいけませんね。

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