はじめに

高齢者施設は、入所一時金の金額次第

老人ホームとおしゃっていますが、高齢者向けの施設は、さまざまな種類のものがあります。

現在の預貯金は600万円、個人年金がiDeCo350万円、農協とアフラック合計700万円です。支出の内訳の合計するとひと月20万になっており、個人年金5万3,000円を積み立てると手取りをオーバーしてしまうので、ひとまず貯蓄は「毎月の貯蓄額」に記載いただいた2万円として計算していきます。2万円を20年間続けていれば、480万円上乗せすることができますので、預貯金は1,080万円になり、20年後の総資産は2,130万円となっている計算です。

この場合だと、相談者様がおっしゃっている施設がどのようなものをイメージしているのかは分かりませんが、入所一時金を支払う終身介護付き有料老人ホームでは、入所金は足りないでしょう。

また、入所一時金が50万円以下の施設の場合、毎月の費用だけで12~15万円が相場ですので、年金で何とか賄える状態にあります。もちろん、地方と都内ではかかる費用も変わってきますので、預貯金があることを考えれば、入所一時金が0円から50万円程度のところへ入所することは可能でしょう。ただ、マンションの購入と同じように、物件によってかかる費用は違ってきますし、入所できる施設を必ずしも気に入るとは限りません。

もし、毎月5万3,000円の貯蓄ができていれば、選べる施設の幅は広がるでしょう。

物件を具体的にイメージすることからスタートする

相談者様にやって欲しいことは、マンションを購入するにしても、高齢者施設に入所するにしても、どのようなところへ住みたいのかをイメージして、実際の費用を確認することです。そして、実際に見学に行き、施設の場合は体験入居もしてみましょう。

また、毎月の支出のなかで、お小遣いが7万円なのは、すべて自由に使っているのだとしたら多すぎます。将来を見据えて節約するのなら、お小遣いを3万円にすれば、4万円は浮きます。60歳までの10年間だけでも4万円上乗せして貯金できれば、さらに480万円、手持ちのお金が増えることになりますよ。

頭で考えたことと、目で見たこと、体験したことでは違いがあります。まずは具体的に確認、体験することです。まだ50歳です。あと20年働く意思があるのですから、じっくりと見て、感じて決めてください。体験しながら楽しんで、ライフプランを立ててみてはいかがでしょうか。

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