はじめに
今後30年間の収支や資産残高を「見える化」しましょう!
最初に次のような前提で今後のお金を見える化してみます。少し保守的な前提で計算してみたいと思います。
●夫は現在のお仕事を60歳まで継続、65歳までは再雇用で働く
●ご相談者様は、今後は委託業務のみで60歳までお仕事を続ける(委託業務のみに絞りたいというご意向ですので、最初から絞る前提としています。今後お子様を育てていく上で、時間的なゆとりを確保しておくことも大切だと思います)
●ご相談者様の米ドル建て個人年金は、1ドル110円換算で年間124万円と仮定
●お子様の教育プランは、中学まで公立、高校は私立、大学は大学院修士まで私立理系で下宿生活(学費以外に年間120万円を仕送り)と仮定
●夫が60歳で定年後は家賃12万円の負担になり、その後65歳で4,000万円(諸費用込み)の分譲マンションを購入、固定資産税や管理費・修繕積立金で住居費は36万円/年と仮定(手元に十分金融資産がありますので住宅ローンを利用しないと仮定)
●分譲マンションは購入後、年率マイナス1%で減価していくと仮定
●お子様の教育資金等2,000万円は貯金総額に含まれていると仮定
●投資の運用利回りは4%と仮定
このような前提で今後30年間の収支を計算すると次のようになります。
このグラフでは、上向きの棒グラフが収入、下向きが支出、そして赤の折れ線グラフが収支(=収入―支出)となっています。
夫が定年を迎えられるまでは年間400万円程度の黒字が継続しますが、再雇用になってからは年間50万円ほどの赤字となります。夫が公的年金受給開始後は、お子様が大学院を修了されるまでは200~500万円ほどの赤字となる見込みです。
資産推移は?
この家計収支を前提とすると、資産の推移は次のようになります。
棒グラフは資産を示しており、青色が預貯金などの生活資金、緑色が投資信託などの投資資産、紫色がマイホーム、そして赤の折れ線グラフが純資産(=資産合計)となっています。
夫が84歳時点での資産合計は1億4,293万円で、預貯金1,132万円、投資資産9,856万円、マイホーム3,305万円となっています。
ご相談者様がすぐに委託業務のみに絞ったという前提でも、このような資産状況が見込まれますので、激務ということでしたら今すぐパートを辞められてもお金の面では問題ないように見えます。