はじめに
投資信託で買う場合どのようなファンドがあるか
新興国株に興味を持ったが、個別株に投資するのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。そこで、投資信託で買う場合のファンドを紹介します。
まず、新興国のETF(上場投資信託)として有名なのが、バンガード社がだしているVWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)です。VWOは、FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動する投資成果を目指しており、ブラジル、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有してる時価総額加重型のETFになります。2022年2月末時点でのVWOの直近5年間の平均リターンは6.7%のプラスです。
ここ数年のパフォーマンスは先進国の株価成長には劣りますが、それでも過去30年間をみると、先進国の株価成長を新興国株が超えていた期間も多くあります。
次に、新興国に投資する投資信託で信託報酬が安く純資産額が大きいのが以下の2つです。
SBI・新興国株式インデックス・ファンド
SBI・新興国株式インデックス・ファンドは、SBIアセットマネジメントが運営する投資信託で2017年12月に設定されました。2022年2月末時点で信託報酬は約0.18%と非常に少なく、純資産額も約131億円集まっているので償還リスクも低いといえるでしょう。※
このファンドは、VWOと同じくFTSE エマージング・インデックス(円換算ベース)の指数に連動する投資成果を目指して運用されています。FTSE エマージング・インデックスは
新興国(エマージング)20ヵ国以上の各国市場の時価総額の90-95%ほどをカバーする広範なインデックスと言えます。
eMAXIS Slim新興国株式インデックス
eMAXIS Slim新興国株式インデックスはMSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとし、同指数と連動する投資成果をめざして運用を行う投資信託です。純資産額は約777億円となり、新興国の投資信託としては最も純資資産額が大きいです。新興国(エマージング)25ヵ国以上の大型株・中型株を対象に分散投資し、各国市場の時価総額上位約85%をカバーしています。
2つのファンドの違いは、MSCIは韓国が新興国に含まれますが、FTSEは韓国を先進国に含めているので差が出ます。また、MSCIの方が大型株を中心にカバーしており、投資対象者数はFTSEの方が多くなります。どちらも約40%が中国となっており、全体的に中国の動向によって株価が上下に動くといって良いでしょう。