はじめに

円安が進むとどうなるのか

また、今年2月にロシアがウクライナ侵攻した事を受け、米国や欧州、日本などがロシアに制裁を加えました。ロシア産の原油を禁輸する内容が加えられた事で、更なる円安を招く格好となっています。さらに4月14日に欧州中央銀行(ECB)が金融政策会合を開催し、今回の会合では政策は据え置きましたが、量的緩和縮小を続け、場合によっては利上げも視野に入っているとの見解が示されました。対ユーロに対しても、今後円安が進む可能性があります。

円安のデメリットは、輸入価格が上昇することです。原材料やエネルギーの価格などの輸入価格が高騰するため、様々な商品が価格転嫁する要因となります。過度な円安により物価高に拍車がかかれば、外食や小売りなどといった内需型企業の収益や家計が圧迫され、景気の減速につながる可能性があります。

一方、自動車などの輸出企業にとってはメリットが大きいです。円安であれば海外市場における自社製品の価格競争力が高まるため、業績が良くなることがあります。

かつての日本円には「有事の円買い」という言葉がありました。過去、日本は米国に次いで世界第2位の経済規模でしたので、日本円は世界の投資家から信頼されていました。このことから世界経済が不安定化した際、ドルが買われる一方で、円も買われるというケースが多々あり、日本円は下落しにくい通貨と言われていました。

ところが直近約10年間では、世界各国の経済が成長していく中、日本だけがほぼゼロ成長という異常事態が続いており、日本は先進国の地位から脱落しつつあるという状況です。


為替は国力を表すとも言われます。国力は経済・政治・成長力と国際的信用により構成されます。現に財務省が3月8日に公表した1月の経常収支はマイナス1兆1887億円で、2カ月連続で赤字を記録しました。要因は原油や天然ガスなどの価格上昇ペースが圧倒的に速かった事です。また、ロシアへの制裁が続く現状において、商品市況は高止まりする可能性もあり、現在は限りなく円安が進みやすい状況にあると言えます。

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