はじめに

大幅利上げがあるのか注目されるなか、2022年5月4日に「FOMC」で0.5ポイントの利上げが決定、予想よりも「ハト派」ながらも過去数十年で最も積極的な金融引き締め策を講じました。

そもそもFOMCとは何なのでしょうか? 経済に興味があったり、投資をしていないとご存じないかもしれませんが、ぜひおさえておいて頂きたいワードです。

なぜなら、経済指標のなかでも最も注目度の高いものがFOMCだからです。


なぜ「FOMC」は世界中から注目されるのか

FOMCはFederal Open Market Committeeの略で、アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関「連邦準備制度理事会(FRB)」が開く会合です。日本の「日銀金融政策決定会合」にあたるアメリカの金融政策の最高意思決定機関で、ニュースで「FOMCが開催され」と報じられるのは金融政策を決定する会議が開催されたことを指します。雇用の最大化や物価の安定を目指し、政策金利の検討や米国の金融政策の一つである公開市場操作(国債買いオペなどを通じ、金融機関の資金需給を調節すること)の方針を決定する会合であり、その結果が株価や為替を大きく左右することになります。

FOMCを開催しているFRBは、大統領が任命する7人の理事で構成され、その中から選ばれた議長が統括しています。現在の議長は2018年2月に就任したジェローム・パウエル氏です。FOMC はFRB議長を含めたFRB理事全員の7名と、ニューヨーク連銀とそのほかの地区の連銀総裁4名の計12名で構成されています。

FOMCは1・3・5・6・7・9・11・12月の年8回開催されていますが、その中でも3、6、9、12月のFOMCの後は議長の会見もあり、利上げなど大きな決定がされることも多いので、より注目度が高まります。またFOMCの議事要旨は政策決定日の3週間後に公表され、そちらの内容によっても市場が動くので注目です。

つまり、FOMCはアメリカの金融政策の方針を決める会合で、内容を理解することで今後の政策の方向性を見通すことができます。FOMCに注目することは、投資方針を立てるうえで大切なのです。

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