はじめに
60歳までの11年間でどのように返済していくべきか?
住居費は8万円となっていますが、住宅ローンの返済の他に、管理費や修繕積立金も含まれていると思います。ただ、その他の情報として、住宅ローンの残債1,700万円のみしかないため、こちらで作ったデータでシミュレーションさせていだだきます。
たとえば毎月の住宅ローン返済額6万5,000円、管理費と修繕積立金が1万5,000円の場合でシミュレーションしてみました。
住宅金融支援機構のフラット35で毎月6万5,000円の返済額で金利が年1.5%だった場合は、1,700万円を返済するのに27年かかる結果となっています(完済76歳)。そうなると、16年分を繰り上げ返済しなければならない計算になってしまいます。実際には、もう少し低い金利、もしくは返済期間は短いかもしれませんが、あくまでもこのデータは参考に留めておいてください。
借り換えのシミュレーションをしてみましょう
現在のフラット35の金利の9割以下が年1.480%~2.540%。そのなかでも最も多い金利は、年1.480%となっています。現在、借りている住宅ローンの金利が高いと感じられるなら、借り換えを検討してもよいでしょう。借り換えをする場合は、住宅ローンの返済期間、金利、残債などを総合的に判断しなければなりません。各金融機関のHP上でシミュレーションできるようになっていますので、自分の利用している住宅ローンデータを入力し、借り換えのメリットがあるのかを判断してください。その際には、事務手数料なども含めてメリットの有無を確認していきましょう。
もちろん、現状の住宅ローンを繰り上げ返済して、11年間で完済できればそのままのローンを継続し、60歳までに完済するためにはどのように返済資金を貯めていくべきかを考えていきましょう。繰り上げ返済は、返済のタイミングが早いほど効果が期待できますよ。
iDeCoやNISAを始めるなら繰り上げ返済の余剰資金で
毎月の支出内容を見ていくと、収入と支出の差額が約7万円あります。もし、使わないで普通預金にプールしているのなら、住宅ローンの繰り上げ返済資金として活用し、余剰金をiDeCoやNISAに回してもよいでしょう。
毎月2万円、ボーナス時には50万円を貯蓄に回されているとのこと。11年間ではそれぞれ264万円と550万円が貯まる計算であり、現在の670万円とあわせて60歳の時点で1,484万円が貯まっている計算です。
その他にも貯蓄目的の終身保険が600万円程度、年金保険が年48万円の受け取りが見込まれ、公的年金も受け取ることができますので、現状で2,000万円を超える資金が確保されている状況にあります。
iDeCoやNISAを検討しているようですが、老後資金として考えているのなら、税制優遇制度が充実しているiDeCoへの加入を検討してもよいですね。まずは住宅ローンの繰り上げ返済を優先にして、余裕がある場合は、iDeCoや貯蓄に回すようなスタンスでよいでしょう。無理に貯めなくて大丈夫です。