はじめに

生命保険の見直し

資産形成のプランを考えたあとは、生命保険の見直しです。生命保険は起きて欲しくない万が一のことが起きてしまった場合に、残された家族が生活に困ったり、実現したいことを諦めたりすることが無いようにお金を準備するためのものです。

お父さん、お母さんに万が一のことがあると、これまでの収入が大幅に減ってしまう可能性があります。私たちは原則としていずれかの公的年金に加入することが義務付けられており、遺族年金や障害年金といった言わば「国の生命保険」のような公的保障を受けられます。

ですので、すべてを生命保険でまかなう必要もありませんが、公的保障のみでは家族がそれまでと変わらずに生活を維持し、教育資金の保障を受けることは難しい場合が多いでしょう。

ですので、自身や家族が何歳になるまで、どのくらいの保障があれば良いかを考えることが大切です。

こういった家計のリスクに対し、それに合った生命保険を選び保障を設計していくことが失敗しない保険選びのコツです。

学資保険の選び方

子どもが生まれた時には学資保険に興味を持つ方も多いでしょう。学資保険は教育資金を準備するための資産形成と、お父さん、お母さんに万が一のことがあり、進学資金の準備が難しい状態になっても、目標としている進学資金を準備するための保障がセットになった保険商品です。

メリットは毎月保険料として自動的に口座から引き落としになるため、自動的に資産形成を行うことができること、また万が一のことがあったときには保険料の支払いが不要となりながらも目標とする進学資金を確保できることです。

しかし、昨今は低金利の状況のため、商品によってはあまり増えることが期待できません。以前は「子どもが生まれたら学資保険」と言われていましたが、現在においては必ずしも学資保険が最適な選択肢であるとは限らず、中には払った保険料よりも受け取る進学資金の方が少なくなってしまう商品もあります。

そのため、将来受け取れる学資に対し、保険料をいくら払うことになるのかを比較した上で契約することが大事です。

払う保険料に対していくら受け取れるかは「返戻率」という言葉で表され、下記のような計算式で計算されます。

計算式:将来受け取れる金額 ÷ 払い込む保険料の総額 × 100

返戻率が高ければ高いほど払った保険料に対して受け取れる金額が多く、100%を下回っていると払った保険料に対し受け取れる金額の方が少ないということを意味します。

学資保険選びは返戻率を用いて比較してみましょう。

学資保険以外だと、変額保険などの保険商品を用いて進学資金の積立を行ったり、つみたてNISAや投資信託を用いたりして資産形成を行う方も増えています。2023 年に廃止されてしまいますが、未成年者用の少額投資非課税制度「ジュニアNISA」を活用することもできるでしょう。

変額保険やつみたてNISA、投資信託は学資保険とは異なり受取額が確定しておらず、損失が発生する可能性もありますが、考え方をしっかり理解し始めることで損失を抑えながらも将来の資金を準備することができます。

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