はじめに
1)退職後の社会保険料等について
社会保険料は、基本的に収入に応じて支払う形式です。しかしながら、リタイアすれば収入は減ることになります。仮に国民年金第1号被保険者になるのであれば、国民年金保険料は定額です。令和4年度で月額1万6,590円です。ここから先は物価の変動分での保険料額の変動はあり得ますが、月額で数千円増加するなど大きく増加することは短期的にはないのではないでしょうか。住民税も所得に応じて変わってきますので、減少する可能性が高いです。
なお、リタイアした1年目は、前年の所得に応じて住民税がかかりますので注意してください。年間50万円程度におさまるのではないでしょうか。60歳以降は年金保険料の支払いはなくなりますので、さらに減少します。50年間同額で見積もる必要はないかと思います。
2)リタイア後の資産配分について
できるだけ保守的な運用を心がけるべきだと考えます。現状の収入見込みですと、このまま運用を継続することを前提にされていますよね(少しは減らす方向でお考えだと思います)。今後10年間の間に仮に大きく上昇する時期がありましたら、そこで売却してその後の生活資金として利用していくことを検討されてはいかがでしょうか。まだ49歳ですから時間はありますので、例えば65歳までの間に大きく上昇する機会があればそこでいったん半分なり売却し、その後のある程度の生活資金にしていくといった形がよいかなと思います。
できればリスクを抑えていくため、株式中心ではなく外債などでの運用へシフトしていくのが望ましいかなと思います。配当収入が減っても、この場合には値上がり益でカバーできると思います。
3)年間支出の目安について
100歳まで同じだけの資金は使えないと思います。使えるのは70代か80代ぐらいまででしょう。毎年どれくらいの生活費にするかは、その時々の経済情勢で変更していけばよいと思います。運用が順調なときは売却した分からまかなっていくことができます。あくまで私の意見ですが、使えるときに使ったほうがよいと思いますので、むしろ希望される金額ぐらいをまずは1年使ってみてください。そして、それでも資金面で不自由なくいけそうと思われたら継続して利用していけばよいです。
これだけの資産がおありでしたら、よっぽど変な使い方をしない限り100歳までは資産はもちます。ただし、病気などのリスクが年齢に伴い高まっていきますので、そちらの資金準備はしっかりしておくべきですね。