はじめに
(2)固定費で下げられる取り組みはあるか? 住居費・保険料
続いて、家計の中から固定費を見ていきましょう。主に固定費と言われるのは、住居費、保険料、通信費です。また教育費などで月謝がある場合も固定費になります。
◆住居費
まず住居費ですが、賃貸で12万8,000円は手取り収入57万円の22.5%なので高すぎるということはないでしょう。目安として30%以内は無理がないラインです。25%以内であれば節制していると言えるでしょう。
◆保険料
保険料は6万円が給与天引きになっていますが、高すぎると思います。
医療保険は大きな病気になったときの医療費に備えるものですが、日本では高額療養費制度があり医療費負担の上限は限定されています。公務員であれば傷病手当もある上、休職しても復帰しやすい環境にあります。また現金で1,000万円以上の資産があるので、大きな病気になっても十分対応できるでしょう。以上をふまえると医療保険は解約して良いかもしれません。
学資保険や貯蓄型の保険に入っている場合は、資産拘束される期間が長いわりには利回りが低いことが多いので、インフレ負けをする可能性があります。直近で使うことを前提にするなら現金で備え、10年以上の長期で運用できるなら投資信託などで増やすことを検討すると良いでしょう。
最後に死亡保障ですが、お子さんが社会人になるまではしっかりと保険に入ることをお勧めします。ご夫婦に万が一のことがあったら生活費が毎月補填される収入保障保険が効率的だと思いますので、遺族年金制度をしっかりと理解した上で、足りない分を補うとよいでしょう。
保険料が給与天引きになっていることから、会社が契約している保険会社の団体保険に加入している可能性もあります。団体保険は、その保険会社の一般的な販売価格より安く加入ができますが、全ての保険を比較してベストな選択になるかはわかりません。広く保険を見渡してベストな保険を選ぶと良いでしょう。
上記を実行すると、ご夫婦合わせて6,000円前後に保険料が圧縮できます。残りの5万4,000円は投資にまわしたり、貯蓄を増やすなど有効活用すると良いと思います。
(2)固定費で下げられる取り組みはあるか? 通信費・教育費
◆通信費
通信費には、携帯代、ネット回線費用、NHK費用、ケーブルテレビ、ネットサービス利用料などが含まれます。特に携帯代とネット回線代は見直すことで費用を圧縮できる可能性があります。格安SIMなどを検討すると良いでしょう。
◆教育費
最後に教育費です。毎月6万円となっており、他の費目と比べてこの費用が突出して高額になっています。共働きなので延長保育料などがかかっている可能性もありますが、習い事などが多すぎる可能性もあります。教育費は「子どものためだから削らない」「将来への投資だから削らない」などと聖域化しがちです。特に幼少期の習い事は「自主性」を伸ばせるかが重要になります。本当に子どもが主体的にやりたいと思っているかを考えて取捨選択すると良いでしょう。