はじめに

戸建てとマンションの大きな違いは「外装」

なお、新築マンションにおいても基本的には戸建ての場合と同じメンテナンスがかかります。ただ外装に関しては異なります。

「マンションの場合、外装部分のメンテナンスに関しては毎月の修繕積み立て費が徴収されます。その積み立て費を元にマンションの管理会社がメンテナンスを行うため、戸建てに比べると外装部分に関してはあまり考える必要はないといえます」

マンションの大規模修繕はだいたい12年に一度程度が多いようです。そのために毎月管理費とは別に修繕積み立てが行われるため、資金面に関してはそれほど心配する必要はなさそうです。

また、台風などの自然災害で外装にダメージがあった場合も、マンションの場合は共有部分となるため、管理会社の管轄で修理が行えます。この外装に関してが、戸建てとマンションの一番大きな違いと言えるでしょう。

そのほか、戸建て住宅の場合は床下のシロアリ対策なども5年に一度行う必要があるなど、マンションよりもメンテナンス費用がかかるケースがあります。

中古物件はメンテナンス費用が多くかかる?

これまでは新築戸建ての話が中心でしたが、中古物件を購入した場合のメンテナンス費用はどうなのでしょう。やはり、設備も中古となるため新築よりも費用がかかるのでしょうか。

「中古物件ではリフォーム工事がされてない以上、使われている設備も中古になります。そのため間違いなく新築よりも早期のメンテナンスが発生します。築年数にもよりますが、15年以上経過している設備の場合、メーカーが想定している耐用年数を超えているものがほとんどなので、住み始めたら不具合が起きることも多々あります」

最近は中古物件とはいえ、ハウスクリーニングなどがしっかり行われているため、見た目は新築物件とあまり変わらないこともあります。そのため入居時にリフォームを行わずにそのまま住み始めるひとも多いことでしょう。しかし、それは要注意なのだとか。中古物件を購入して、新生活が始まった早々に設備に不具合が出て設備交換となると、経済的にかなり痛手になります。

設備の不具合など契約内容に適合していなかった場合、買主に対して売主が責任を負う「契約不適合責任」もあります。ただし、物件購入時の契約で、設備に関して契約不適合責任を負わないことが明記されていることもあるため、しっかりと確認しておく事が必要です。

それでは、物件の購入時にどんな対処をすればいいのでしょうか。

「中古物件の購入時は、リフォーム専門店の方と一緒に現地を見て、交換すべき機器のアドバイスをもらうのもひとつの方法です」

また、設備機器だけではなく、床下や壁の中に埋没して普段は見えない配管の老朽化などにも気を配ったほうがいいとのこと。やはり専門家と一緒に内覧するのがよさそうですね。

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