はじめに
メタ・プラットフォームズ【META】
メタは旧Facebookですが、2004年に創業された企業で「Instagram」や「Facebook」、「WhatsApp」などを運営するデジタル・ソーシャルメディア大手です。
Facebookは米国のみならず新興国も含む世界中で使われているのも大きな特徴で、売上高の内訳はFacebook内の広告がほぼ占めています。メタバース事業を柱にするべく、社名をメタ・プラットフォームズに変更したことでも話題となりました。
7月27日(水)はMETAの決算発表でしたが、社名変更から4四半期連続で決算ミス=事前の期待値を下回る結果となっています。
第2四半期決算は、売上高は前年同期比1%減の288億2,200万ドル、純利益は36%減の66億8,700万ドルと株式公開以来初の減収となりました。主力の広告事業の軟調が重石となっており、第3四半期の予想でも広告需要の低迷が続く見通しです。
推進するメタバースのFRL(Facebook Reality Labs)部門は28億1,000万ドルの損失となっておりますが、今後数年間、長期的な成長のために同部門への支出を続けていく意向を示しています。Facebookの月間利用者も減少し、市場予想も下回っていて、2022年に入ってメタの株価は下落が続いています。
7月28日(木)に決算発表の2社についてもお伝えします。
アップル【APPL】
お使いの方も多いスマートフォンの「iPhone」や、タブレット型情報端末の「iPad」、パーソナルコンピュータの「Mac」、携帯音楽プレーヤーの「iPod」、ウェアラブル端末の「Apple Watch」などの開発と販売をする会社で、リピーターも多い圧倒的なブランド力と、製品開発力や技術力が強みとなっています。iTunes Storeとソフトウェアの売上高やApple CareやApple Payのライセンス料金も伸長しており、自社株買いにも積極的な企業です。
2022年度第3四半期決算の売上高は829億ドルと第3四半期としては過去最高の売上となりました。純利益は194億ドル、希薄化後の1株当たり利益は1.20ドル。iPhoneやiPadの売上が予想より好調だったほか、アクティブデバイスのインストールベースは、すべての地域と製品カテゴリで過去最高となったことが寄与した模様です。
アマゾン・ドット・コム【AMZN】
1995年に書籍販売サイトとして誕生した企業で、eコマースにおける世界的なリーディングカンパニーです。物流など自社ですべてまかなうことができること、「Amazon プライム」というストック型ビジネスを持つことを強みとしており、利益のほとんどを将来の投資に回すことでも有名な企業となっています。収集する膨大なデータもアマゾンの財産といえるでしょう。
決算では売上高が前年同期比7%増の1212億3400万ドルと市場予想を上回りました。AWS(Amazon Web Service)のクラウド事業が好調 だったのと、7月の有料会員向けセールであるプライムデーは販売数量が過去最多となったことなどが寄与しました。
一方で最終損益は20億2,800万ドルの赤字となりました。こちらはEVメーカーのリヴィアン(Rivian)への出資の株式評価損の計上を背景に2四半期連続で最終赤字となりました。明暗を併せ持つ決算といえそうです。