はじめに
為替レートの変動に注意
円金利より魅力的ですが、為替レートの変動によっては、為替差益や為替差損が発生することにも注意が必要です。預け入れた時より、引き出し時に円高になれば円ベースで元本割れとなる可能性があります。
また、「円」を「外貨」に交換して預ける時や、引き出しには為替手数料がかかります。円建てより高い金利は「魅力的」に見えますが、為替次第では運用益も吹き飛ぶ可能性があるということです。
満期日を迎えたら、以下のような取り扱い方法から選択することができます。
(1)円に交換する
(2)そのまま元利金を外貨として運用する
(3)元金だけをそのまま外貨として運用し、利息は円に交換する
(4)そのまま外貨として使う
為替差益は「雑所得」として総合課税の対象となります。為替差損が生じたときは雑所得から控除することができます。原則として中途解約はできません。
なお万が一、金融機関が破綻した場合に、預金等が保護される預金保険制度の対象外ということも知っておきましょう。
外貨に投資をするのは、インフレに進む今、購買力を維持する上で必要ですが、外国為替は円と交換する時の値段が変動しているだけで、金利は生むものの、それ自体が価値を生み出しているわけではありません。資産の中に外貨建て資産を持ちたいなら、何も外貨建預金でなくてもよいのです。
例えば、世界全体の株式に幅広く長期投資をしていくことです。低コストの全世界の株式に分散投資をするインデックスファンドを保有することで実現できます。長期で、企業価値が大きく高まることで、たとえ通貨下落となった場合でも、収益を得られることが多くみられてきました。つみたてNISAや確定拠出年金などで積み立て投資を続けていきましょう。