はじめに

サイドFIREを達成するためには、いかに資産形成をしていくかが重要になります。

そこで、元中小企業の会社員でサイドFIREを達成したYouTuber・節約マスクかおる( @monetopi )氏の著書『30代で4500万円貯めた僕の世界一たのしいお金の増やし方57』(KADOKAWA)より、一部を抜粋・編集して資産形成の方程式について解説します。


資産形成の方程式と複利効果

「節約」「投資」「給与収入」「副業」は資産形成の方程式に当てはめることができますので、資産形成の方程式と複利効果を勉強していきましょう。

【資産形成の方程式】 
1年後の資産=(年間の手取り収入-年間の支出)+(資産×年間の運用利回り)

計算式が出てきて「うげっ」と思っている方もいるかもしれませんが、全然難しいこと ではないので安心してください。言葉の意味を解説するより最初に例を示したほうがわかりやすいと思います。

【例】手取り年収300万円、年間の支出220万円、現在の資産100万円、運用利回りが4%の場合

1年後の資産=(300万-220万)+100万×1.04=184万円

計算すると1年後の資産は184万円になります。まず(年間の手取り収入-年間の支出)は誰でもわかると思います。1年間で稼いだお金から、1年間で使ったお金を引き 算すれば、翌年に残るお金がわかりますよね。わかりにくいかもしれないのは(資産×年 間の運用利回り)です。

投資のリターンというのは年間の利回りで表すことが多いんですね。例えば100万円 投資していて1年後に112万円に増えていれば年間の運用利回りは12%です。投資とは いい難いですけど、身近な例でいうと、メガバンクの普通預金金利は0.001%なので、100万円を預けていれば1年後には100万10円に増えます(ほとんど増えてないけど)。では確認として、普通預金をしていた場合の1年後の資産を計算してみましょう。

【例】手取り年収300万円、年間の支出220万円、現在の資産100万円、運用利回り(普通預金金利)が0.001%の場合

1年後の資産=(300万-220万)+100万×1.00001=180万10円

計算すると1年後の資産は180万10円になります。「なんだ、投資していても普通預金でも4万円くらいしか変わらないじゃないか」と思った方は、ここから先の計算にきっと驚かれるでしょう。確かに1年後の資産は4万円しか差がありませんが、2年後にどうなるか計算してみます。年間の収入や支出は同じでも資産が変わってきますね。

 ▼運用利回りが4%の場合の2年後の資産
(300万-220万)+184万×1.04=271万3600円

 ▼普通預金金利が0.001%の場合の2年後の資産
(300万-220万)+180万10円×1.00001=260万28円

2年後に11万円くらいの差がついています。資産が増えているので、4%の上昇で増え る分も大きくなるのが計算式からわかりますね。「2年で11万円くらい、た、大した差じゃないもん!」と思った方は40年先まで一覧で見てみましょう。10年後には209万円の差、20年後には901万円の差、30年後には2311万円もの差がついています。投資をしている人と、預金しかしていない人の差は時間が経つほど開いていきます。

4%の運用利回りを舐めてはいけませんね。ちなみに4%というのはそれ ほど大きな数値ではなく、投資をしていればわりと一般的な数値です。第1章でもお話ししましたが、FIREの計算でも使われる数値ですね。

このように資産を投資に回せば資産が増えて、その資産をふたたび投資に回すことで、利益が利益を生んで膨らんでいく効果が得られます。これが複利効果です。

投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェットは「ゆっくりとお金持ちになるのはかなり簡単です。しかし、すぐにお金持ちになるのは簡単なことではありません」と言っています。資産形成というのはゆっくり時間をかけて熟成させることで、どんどん旨味が増していくんですね。

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