はじめに
年初来高値を更新した日本株高配当70ETFの組入銘柄
ここで、上記した日本株高配当70ETFに組み入れられた銘柄を紹介したいと思います。
※参照:NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信
2022年8月31日(水)現在、組入れ比率が高い銘柄は石油・ガス開発を行うINPEX(1605)です。原油高の恩恵を受け今期60円配当を行う予定です。配当利回りは3.8%です。
次いで、海運の商船三井(9104)です。同社は新型コロナの影響などからコンテナ船事業が好調で、今期も業績が好調であり高配当を見込んでいます。配当利回りは14%と9月に配当を見込む企業の中でも一番の配当利回りがある企業です。
3位、4位は商社の双日(2768)、三菱商事(8058)がランクインしています。商社も商品市況の上昇を受け、各社軒並み増益の見通しで配当も増加させています。5位に損保の東京海上HD(8766)と続きます。
ただし、高配当の魅力だけで株式を購入すると危険な面もあります。
組み入れ上位のINPEXや商船三井などは原油価格やコンテナ船市況の高騰を受け、高配当に踏み切った企業です。そうした市況が下落した場合、これまで以上の業績拡大は見込めず、減配のリスクも考えられます。
現にINPEXは2020年の1株配当は24円でした。今期の会社計画は60円を予定しています。商船三井も2019年の45円に対し、前期は1200円の配当が確定しました。今期も高配当が期待されますが、来期は大幅な減配も考えられます。市況関連銘柄の配当取りは市況状況を確認して投資する事をお勧めします。
一方、商社株やKDDI(9433)、通信のソフトバンク(9434)、三菱UFJ(8306)、日本郵政
(6178)、三井住友F(8316)などの金融株、キリン(2503)、JT(2914)などディフェンシブ銘柄などは比較的長期保有に適した企業群と考えています。