はじめに
ファンにとって大事なことは「わざわざ」を増やすこと
私は毎年バレンタインデーに、オンラインスクールの会員さん宛にチョコレートを贈っています。
私の事務所に大量のチョコレートを用意し、1つひとつにメッセージ入りのカードを入れて送っています。
これあえて「わざわざ」やっているのです。手間もかかるし効率も悪いですよね。それにチョコレートなんてみなさん自分で買えますよね。
じゃ、なぜするのか?
そこには見えない価値が存在するからです。
効率を追い求める世の中では無駄を省くことが求められています。
でも、人の心からも無駄を省いていったらどうでしょうか? 心は機械じゃない。無駄だと思われることに感動するのです。
あなたにとても悲しいことがあったとき、「大丈夫元気だして」とLINEで伝えれば簡単に済むことを、わざわざ電話をかけてきたり、わざわざ駆けつけてきたりしてくれる人に心を動かされませんか?
その「わざわざ」に愛があるからです。「わざわざ」にプラス私が大切にしている「一手間」です。手書きメッセージをいれたり、チョコの成分表シールを作成し「成分表:元気になる和田エキス」などジョークも添えたものを貼ったりします。
私はこういう一手間を加えるのが好きです。言葉で「あなたを大事にしています」と言うよりもずっとずっと伝わる気がします。
ただし、これはファンの方にリアクションを求めてはいけないことです。
相手に何も期待しないで、ただ愛を伝えることが大事なんです。
「チョコレートをもらえるから会員になろう!」という人はいません。
「チョコレートがもらえないから会員を辞めよう」という人もいないと思います。
ただ、嬉しい気持ちになってくれる人がいるだけです。
私が贈っているのはチョコレートではないし、会員さんが受け取るのもチョコレートを超えた言葉にできないものなのです。
以前に話したことを覚えていてくれた
先に名前を覚えることが大事と書きましたが、前に話した内容を覚えていてくれたら、さらに感激しますよね。恋愛にしたってそうだし、友だちとの関係もそう。
「この人、前に私が話したことを覚えてくれている!」と思ったら感激します。
「○○さん、お孫さんが生まれたとおっしゃってましたよね。もうおいくつになりました?」
「○○さん、ラーメンがお好きだとおっしゃってましたよね。この近くに新しい店ができたんですが、行かれましたか?」
などという ごく小さなことでもいい。
共通の話題があればさらに盛り上がり、お客さまと長期的によい関係を築けます。
実際の人間関係においても、相手のことを好きだと思ったら、その人にまつわることをいろいろと知りたくなりますよね。
お客さまのことも、どんどん知るべきです。
お客さまは自分に無関心な営業からはモノを買おうとは思いません。
先ほどからずっとお伝えしていますが、とにかくお客さまの話をよく聞くことや、お客さまに興味を持つことから始めてください。
分厚いビジネス書を読んで知識を取り入れることも大事ですが、お客さまが勤務されている会社をググって勉強しておくことも大切です。
現実味を帯びた相手の世界の知識が増えていきます。
とはいえ、1人ひとりのお客さまの情報を細かく覚えておくのは至難の業です。
お客さまリストをつくって、その日に会ったお客さまの名前、年齢、職業などの簡単なプロフィール、話した内容、出身地、家族構成や食べ物の好みなど、その日話したことを、ざっとでもいいのですぐにスマホなどに音声入力でまとめておく。
そして、次に会うときは必ず見返す。
自分の中でそういうシステムをつくっておくことが大切です。