はじめに

借りたあとも見直しを

今の住居費は8万3,000円ということですが、住宅購入をされたことで、確実に支出は増えます。以下の表は、筆者が計算した2パターンの新規借り入れシミュレーションです。

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このように、35年0.45%で6,400万円を借り入れした場合、ボーナス払いを入れるかどうかで毎月の返済額も多少変わりますが、いずれにせよ、来年は確実に負担が増えますし、そもそも0.45%の金利が35年間も続くかどうかはわかりません。さらに管理費修繕額が加わると負担は倍増します。住宅ローンは借りた後には見直しすることをぜひ考えていきましょう。

住宅ローン返済の効果は貯蓄と同じ

今回借りた住宅ローンのタイプが「元利均等返済」か「元金均等返済」なのか、金利が「固定金利」か「変動金利」かなど、詳細についてはわからないため、具体的な対策は申し上げられません。ただ、住宅ローンの返済が始まった後は、貯蓄で少しでも繰り上げ返済するか、借り換えをするかなど住宅ローンの見直しをすることが、貯蓄と同様の効果をもたらすことは覚えておいてください。

変動金利の住宅ローンは、経済状況により一気に金利が上昇する危険性があります。どの金利上昇段階で借り換えをするかどうかは個々人の判断となりますが、一般的には「金利が上昇するときに借り換えすること」が変動金利の住宅ローンの注意点となります。参考まで、長期固定金利の住宅ローンであるフラット35のウェブサイトをご紹介します。

あくまでも試算ですが、2,000万円を「元金均等返済」で借りると「元利均等返済」よりも、約30万円総返済額が少なくなります。すでに申し込まれた住宅ローンに対し、35年返済で定年までご夫婦で働き、しかも夫婦ともに退職金があることから、そのまま見直しせずとも返済できないという状態にはならないでしょう。ですが、子どもの中学受験が終わって、その後の進路がある程度確定した段階などで、定期的な見直しは大切です。貯蓄も大事ですが、住宅ローン返済を工夫する効果はとても高いといえます。

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