はじめに

トレンドを取り入れる工夫は重要!

先ほど、トレンドが「ダンスを踊っている動画」だったとしても、あなたのビジネスに関係ない、ただダンスを踊っているだけの動画はNGとお伝えしました。ただし、トレンドを取り入れることは再生数を伸ばす重要項目と言えます。

どういうことかというと、トレンドの「ダンスを踊る」を配信動画のテーマとするのではなく、視聴者を引き付けるパフォーマンスとして取り入れるなら良いということです。

例えば、流行りのダンスを踊りながら、あなたのビジネスの商品を紹介するなら、視聴者を引き付ける視覚的にインパクトが残る動画になり得ます。また、関連させられるなら、大人気になり始めたアニメのキャラクターの言葉を見出しに使うと、再生数を伸ばすことができるでしょう。

このように、「どのようにトレンドを取り入れたら、ビジネスにプラスの効果をもたらすのか?」を考え工夫して動画をつくり、再生数を伸ばしていきましょう。

絶対NG! 間違えやすいSNS動画活用法

投稿を見たユーザーが「役に立った」「楽しかった」「勉強になった」「共感できた」「見て良かった」と思えるものを投稿し、ユーザーに貢献する。そして、ユーザーとの信頼関係の構築をSNSという“コミュニケーションツール”を活用して行います。ですが、多くの人がSNSを間違えて活用しているケースがあります。ここでは、SNSの3つの間違いやすい活用法についてお伝えします。

1つ目は、SNSを「広告宣伝ツールだと思ってしまう」ことです。「SNS動画をビジネスで活用しましょう!」とお伝えすると、「何を宣伝すれば良いですか?」「商品をどのように紹介すれば効果的でしょう?」などと尋たずねられることがあります。これは動画を含めた全ての投稿においてです。

このような疑問をおもちの方は、SNSを自分のビジネスの宣伝の場として捉えています。しかし、SNSは宣伝の場ではありません。SNSは、コミュニケーションツールです。私たちは“コミュニケーションツール”をビジネスに活用しているので、あくまでも他のユーザーとのコミュニケーションを楽しめる投稿が基本です。

企業や個人事業主の宣伝ばかりのアカウントを見かけることがありますが、よっぽど有名な企業や著名人でなければ、「宣伝」を見たいユーザーは少ないです。また、自分ではそんなつもりはないと思って投稿している場合でも、「それは宣伝です!」というケースもあるので気を付けましょう。

2つ目は「SNSはフォロワーを増やせば良いと思ってしまう」ことです。確かに、フォロワー数が多いほうがビジネスに繋がりやすくなります。ただし、これは「質が同等ならば」という前提付きです。

数年前は、フォロワー数が多いだけで企業から広告案件の依頼が届くことがありました。ですが、企業も広告の効果測定を行って検証を続けてきているので、現在は「フォロワー数が多ければ広告案件を依頼する」という企業はほとんどありません。なぜなら、フォロワーの質を確認したり、投稿に付いている、いいね数やコメント数、その内容を見れば、そのアカウントがきちんと運用されているかわかるからです。

相互フォローを狙ってむやみやたらにフォローしたり、自動フォローツールを使ってフォロワーを増やしたり、フォロワーを購入したりする行為は、アカウントの評価を下げてしまうだけです。

特に、自動フォローツールは楽に感じるし、それ自体が有料サービスなのでお勧めしてくる人や業者がいますが、これから動画を活用してSNSやビジネスを伸ばしたい人は、絶対に使わないようにしましょう。

最後に3つ目は、「バズらないと意味がないと思って目的を見失う」ことです。バズるとは、再生数が通常よりも爆発的に多くなることを指します。

SNSのショート動画はバズらせるためだけに作成すれば、バズりやすい仕組みになっています。私もTikTokでバズれるかどうか、実験的にサブアカウント(メインでないアカウント)を作成して運用しています。その結果、サブアカウントでは1 ヵ月目で1つの動画が100万再生を超えました。

ただし、私のビジネスとは関係ない内容のため、仕事には繋がりません。私の仕事がWEBマーケティングを活用した講座やコンサルティングのため、こういった検証を実験的に行いますが、通常なら時間のムダです。

ショート動画の作成は簡単だとしても、多少は時間がかかります。単にバズることを目指すのではなく、目的に合わせて活用しましょう。

天野裕之(あまの・ひろゆき)

MUB株式会社及びソラコマ株式会社 代表取締役。埼玉県戸田市出身。1995年3月、慶応義塾大学法学部政治学科卒業。埼玉県の市役所に11年間勤務した後、2007年にWeb広告業で起業。現在、東京六本木にて「売れるをつくる仕掛け人」として、SNSマーケティング会社を15期経営(2022年11月現在)。これまでに、Web広告、物販、オウンドメディア、飲食店経営、ソフト開発販売、SNS集客、Webマーケティング、そして、コンサルティング業務を行う。

起業初期は好調だったものの、事業拡大のタイミングで、コンセプトづくりや集客、売上アップの仕組みをつくる効果的なマーケティングがわからず、徐々に売上が減少。「このままでは社員やクライアントに貢献できない」と危機を感じ、SNSやマーケティングなどのビジネス塾及びコンサルティングに70以上、トータル4,200万円以上の自己投資を行う。現在も学びながら実践し、独自のノウハウを生み出し続けている。特に、業界の垣根を超える再現性の高さに定評があり、価値を高めて安く売らない「高価値マーケティング」で、270以上の個人事業主や企業の年商1,200万円~1.8億円増加を実現している。

また、2022年1月、ソーシャルコマースの学校及び企業支援を行うソラコマ株式会社の代表取締役に就任。ミッションは自身のSNSでも公言している通り、「周りを幸せにできる仲間を増やすこと」。

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