はじめに
3.借りたお金は「期日までに」返させる
子どもが小さいうちでも、親子でちょっとしたお金の貸し借りがあるものです。例えば、家族で出かけた先で、子どもが欲しいものを見つけ「お小遣いを忘れたから、ちょっと貸して」といって、親御さんからお金を借りるケースなどが考えられます。
そんなとき、うやむやにしたりせずに、「明日中に帰してね」などといった具合に期日を決め、それを守らせることも大切でしょう。
以下のデータをご覧ください。
●期日に遅れずに支払いをする人の割合
低リテラシー層…61.5%
高リテラシー層…95.8%
「期日までに支払いをする」という人は、高リテラシー層は100%にかなり近い割合です。「約束を守る」という誠実な姿勢を続けていくことも大切なポイントですね。
4.「緊急時」のことを考え、備えさせる
子どもは、どうしても目の前のことに一生懸命になりがちです。大人のように「いざというとき」というシーンを考えられるようになるのは、精神的にある程度成熟してきたころかもしれません。
とはいえ、緊急時などに備えておくことは、万一のことがあったときに、つまずいてしまうことを防げます。自分を守るためにも必要な概念で、その思考はあらゆる場面で前に進む力をくれるはずです。
以下のデータをご覧ください。
●緊急時に備えた資金を確保している人の割合
低リテラシー層…24.0%
高リテラシー層…83.2%
低リテラシー層は、緊急時に備えた資金を確保しているのが4人に1人ですが、高リテラシー層は、8割以上もいます。「いざ」ということを考えたうえで、自分でしっかり備えておくこと。それにより、人生の荒波があってもしっかり乗り越えていくことができますし、不安を抱えることも防げます。
子どもがある程度大きくなってきたら、「万一」という概念について伝えつつ、それに備えることの大切さを伝えていってあげたいですね。
今回は、子どもに「金融リテラシー」を身につけさせるときのポイントを4つお伝えしました。いずれも決して難しいことではなく、日々の生活の中で、親御さんからの声かけによって身につけていけることばかり。先行き不安な時代だからこそ、金融リテラシーの有無が今後の人生の一つの支えになるはずです。ぜひご家庭で実践してみてください。