はじめに

旅行会社でのバリバリ営業時代

鈴木:今日のテーマは「私らしく生きる」だとうかがいました。私の方は「丁寧に生きるということ」がまず第一歩かなと思っています。そもそもお金をどうするか以前の観点で、「私らしく生きる=毎日の生活を丁寧に生きる」なのかと思いました。今日は、そんなことも少しお話したいと思っています。

私の自己紹介です。旅行会社出身と申し上げましたが、7年弱くらいHISという旅行会社に勤めていました。本当に天職というか、大好きな仕事でした。法人営業としてオーダーメイドの企画旅行を作っていたんですね。

例えば、研修旅行や社員旅行、あとは学校の修学旅行なども作っていました。実際に受注しましたら、その方々と一緒に…「添乗」といって旅行にも一緒に行く仕事もしておりました。

もう20カ国くらいは行ったと思うんですけれど、毎月1回くらいは旅行に行っていたと思います。それくらい、すごく面白い仕事をさせていただいていました。

ただ、非常に忙しかったのでお金のことはぜんぜん考えておらず。けっこう稼いでいたほうだと思うんです。旅行会社の中では年収も高かっただろうなと思うのですが、今考えると非常にもったいないことをしていました。お金を貯めたり、ましてや運用したりもしていませんでした。

今日は投資という話もありましたけれど、投資の「と」の字も知らないし、まったく何もしていませんでした。そこで28歳まで突き進んで、「きっと私は年上の彼と結婚して優雅に暮らせる」という妄想のもと、何もしてなかったんです。

出世を目指すか? 結婚を目指すか?

鈴木:30歳前になってふと「この後、私はこんなにバリバリ働けるんだろうか?」「突然病気になったらどうしよう」など考え始めました。会社の先輩を見て40歳、50歳になったときに「私はどんなポジションになっているんだろう?」と考えました。

そこでバリバリ営業もやっていたんですが、旅行会社の中で「これ以上稼ぐためにはどうすんだろう」と、いろんな悩みが30歳前になって出始めました。

出世を目指さなきゃいけないと思ったんですけれど、やはり結婚や家族も欲しいと思い始めて。自分の家庭環境もそれほど裕福ではなかったので、家族に頼るよりまず自分が稼がなきゃいけないと思っていました。

そう思って1年くらい経ってから「旅行会社を辞めて起業したい」と思い立ちました。理由はあまりなかったんですが、旅行会社時代に仕事で知り合う方の中には、会社経営者の方がたくさんいらっしゃいました。それで「ビジネスって面白そう」と思っていたんですね。本当に知識がなかったからできたことだと思うのですが、起業を目指してベンチャー企業に入りました。

「金融の話は雑談で聞くほうが面白い」

鈴木:そこで出会ったのが金融業界のFintechベンチャーの会社でした。そこで初めて金融と出会うことになりました。

しかし私は、まさに金融がわからなさすぎて非常に心が折れてしまいまして。いろんなセミナーや勉強会にも行ったんですが、何をしていいかわからないし、自分がお金のことを考えるのが非常に苦手というか、20代でずっと何もしていなかったので非常にコンプレックスになってしまったんですね。

Fintechベンチャーに入って執行役員というかなりの大役を任されてしまいまして、またすごくやる気も出たのですが、どうすればいいのかわからないことでもがいていました。

実はそんなときに瀧さんと出会っているんです。その出会いは飲み会だったんです。もがいていた中で一番面白かったのが、実は金融業界の方と膝を突き合わせて飲みに行ったり、ランチに行ったり、あとは金融業界の方が集まっている女子会にお邪魔することでした。

セミナーやイベントも非常に勉強になるのですが、難しい単語がたくさん出てくるので理解できなかったんです。そういったものが、飲み会や女子会だとけっこう突っ込んで質問できたりする、それも口語で話します。セミナーや勉強会の場合、難しい単語やきれいな日本語で話す講師の方が多く、耳に入ってこないんです。

でも、普通の会話だと「そういうことなんだ」「もうちょっとこの単語を勉強してみようかな」と興味がわいたりする。

あとは、金融業界の方々の人柄や、その人自身にも興味をもてる。そもそも金融をこんなに毛嫌いしちゃいけないというか、面白い人たちが集まっていると思えました。そして、金融に対して興味を持ち始めました。

そこで「面白い」と思ったことを、もっと皆さんにシェアしたい。そこからこの女子会が始まりました。ざっくばらんにお話をしたり、情報をシェアしたりする場所です。

[PR]NISAやiDeCoの次は何やる?お金の専門家が教える、今実践すべきマネー対策をご紹介