はじめに

東大ぱふぇっと式でリバランス戦略の弱点を改善

株式100%ではなく、最初から一定の低リスク資産を持ち続けてリバランスを続ける戦略も存在します。例えば、ロボアドバイザーサービスのウェルスナビをイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。

具体的には、以下のようなリバランスを3 カ月に一度ほど行うというものです。

・株式の利益が大きく伸びたら、ある程度売却し、ゴールドや債券を購入する
・暴落が起きた際には、相対的に価値が高まっているゴールドや債券を売却し、暴落した株式の購入資金に充てる

株式70%、債券15%、ゴールド15% といった形で、常に一定の低リスク資産を持ち続ける戦略ですね。株式100% に比べてリターン自体は多少劣る可能性は高いですが、一定の低リスク資産を持つことで精神的な安寧が保たれて、暴落時の狼狽売りを防げるのであれば、結果的にリターンが向上する可能性も大いにあります。

ただし、この戦略の大きな欠点は 「リバランスのたびに課税される」 ということです。

リバランス戦略の応用編

しかし、東大ぱふぇっと式で積立投資を行っていれば、ネックだった課税を通常の投資法に比べて大きく減らすことができるのです。

「東大ぱふぇっと式」の例のように、株式に対して投資タイミングの時間分散を活用しながら積立投資を行い、リバランスの際には含み益が少ないものから売却して債券やゴールドを購入すればよいのです。

余裕があるなら、債券やゴールドについても、ある程度銘柄を分けておく手段もあり得ますね。ただし、株式に比べて債券やゴールドのリターンは少なめですので、投資タイミングの時間分散が手間に感じるようであれば、株式のみ投資タイミングの時間分散を活用するだけでも十分でしょう。

投資の超初心者の方はウェルスナビを用いて、株式、債券、不動産、ゴールドなどにバランスよく資産配分する「王道の投資」を行い、それぞれの資産の値動きを自らの資産で学ぶのは有力な手だと、東大ぱふぇっとは考えています。自分のお金がかかっていれば、毎日の値動きが気になるはずでしょう。

しかし、これを読んでいるみなさんであれば、ウェルスナビのように一定の低リスク資産を持ち続けて、リバランスを繰り返す戦略を採用する場合には、別の道が見えてくるでしょう。

ロボアドバイザーで自動化せずに、自らの手を動かすことで税金の繰り延べを行うことまで可能になるのです。

東大ぱふぇっと式リバランス戦略のまとめ

さまざまな事情により、リスク管理のためにポートフォリオを変更することは往々にしてあり得ます。その際、株式を売却してポートフォリオを変更するたび、含み益に対して課税が行われてしまうという懸念点があります。

そこで役立つのが、タイミングの時間分散を踏まえた東大ぱふぇっと式投資法です。

全世界株式、先進国株式、全米株式といったように 投資対象の地域を分散させたところで、世界中の株式の相関は強い ですが、東大ぱふぇっと式投資法を意識しながら投資を行うことで、以下のような効果が得られます。

まとめ

(1)投資タイミングの分散に合わせて投資信託を切り替えることで、リターンをバラつかせる

(2)同一の積立対象であろうと、株式を売却して低リスク資産を導入する際には税金の繰り延べ効果を期待できる

(3)リバランスを繰り返す戦略でも、税金の繰り延べ効果を期待できる

「S&P500 に積立投資をすればいい」と主張する本は巷にあふれています。しかし、東大ぱふぇっと式の投資法を用いることでお金を切り崩すタイミング、つまり出口戦略において大きな差が生まれるのです。

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