はじめに

物価が上がるなか、賃金上昇のニュースは見かけるとはいえ、該当者はまだごく一部。貯蓄がなかなか増えず、「やっぱり投資をしたほうがいい?」と考えている人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、投資未経験者は、いったい何から始めたらよいかわからないもの。そこで今回は、投資未経験者が、春までに始めたい5つのことをお伝えします。2024年から新NISAも始まりますので、これを機会に一歩踏み出してみませんか。


■「投資経験」を身につければ貯蓄アップ?

ここで一つ、興味深いデータをご紹介します。

貯蓄の多さは、「投資経験」があるかどうかも、影響があることをご存じでしょうか。総合情報サイト「All About」の調査(2021年2月~2022年7月調査。20歳~74歳、総数4798名)によると、年収が同じでも、投資をしている人の方が、投資をしていない人よりも資産額が多くなる傾向があるという結果が出ています。

すべての世帯年収等で、投資をしていない人と比べて、投資をしている人の方が金融資産額の平均が高く、年収800万円帯では、1633万円、年収1200万円帯では2211万円もの差です。さらに、ほとんどの年収帯で、投資をしている人の平均資産額が1000万円を超えているのに対し、投資をしていない場合は1000万円未満でした。

投資を経験することで、自分のお金まわりを見直すことにもつながりますし、投資による資産増減を確認したり、経済ニュースを見るようになったりと、さまざまな効果が資産アップに影響があるでしょう。超少額でも、まずは始めてみる価値はあるのではないでしょうか。

1. 初心者が「選ぶべき・避けるべき投資」を知る

投資というと、FXや仮想通貨などをイメージする人も多いかもしれません。ところが、これらは動きがわかりづらく、リスクが高くなりがちで初心者は避けたいところ。一時的に大きく増えたとしても、大きく減らしてしまうケースが多々あります。

株が気になる人も多いと思いますが、「どの銘柄にしたらよいか」と初期段階で立ち止まる人も多いです。一般的には、数万円から数十万円の資金が必要になるので、「買いたい株はあるけれど、こんなにお金を出せない…」と踏み出せない人もいます。また、一つの株だけに投資をすると、リスクが高くなってしまいます。

そこで、初めて投資をするなら、まずは少額で、リスクが分散されるものを選びたいところです。ハラハラするようなギャンブルではなく、じっくりと資産形成を目指しましょう。その方法の一つに、「投資信託」が挙げられます。投資先を幅広く分散させて、プロが運用してくれる、いわば“パック商品”です。自分でさまざまな企業の業績を調べたり、銘柄を一つに絞ったりすることなく、パック商品をまるごと買うことで、資産分散につながります。投資信託なら、100円や1000円など、超少額から始められます。

2. 「証券会社」の画面をチェックする

投資信託を買う場合は、証券会社の口座を開くことになります。ネット証券なら、自宅にいながら始められ、手数料も安めというメリットがあります。ネットで投資をする際には、画面の見やすさも重要です。PC、スマホ、タブレット、どんな端末でネット証券を見るでしょうか。

「文字がぎっしりあり、ぎゅっと詰まったデザイン」「比較的ゆとりのあるシンプルなデザイン」といった具合に、証券会社の画面はさまざまです。一度どんなデザインかを含めて、使い勝手を見ておくことをおすすめします。

使っていくうちに慣れるものでもありますが、初見のイメージの好き嫌いは、その後投資を続ける際の気分に少なからず影響があります。自分の気分にあっているか、また使いやすそうか、説明文などはわかりやすいか、といったことをチェックしましょう。できれば、親しい人や身内の人で、同じネット証券を開いている人がいれば、操作方法がわからないときに聞けるのでよいですね。

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