はじめに

共済加入のメリット・デメリット

手軽に入りやすい共済のメリットは、掛金が安いこと、そして、定型プランの掛金が2000円、3000円のように、簡素化されてわかりやすいことです。こどもや高齢者の場合は変わりますが、一定の年齢層では掛金が一律で、わかりやすい料金体系が特徴です。また、商品によっては年度ごとの経済状況により、組合員にお金を返還する割戻金があることもメリットです。

定型プランは選びやすく便利です。例えばCO・OP共済の大人コース2000円を選択すると、以下のようにかなり幅広い保障がセットされています。
・入院日額6000円
・女性入院日額2000円
・ケガ通院日額1500円
・手術内容により1万円から8万円
・病気死亡100万円
・事故による死亡200万円
・家族の死亡、住宅災害

月2000円でこの保障は大変安いですが、ひとつひとつの保障金額は少し物足りない金額です。特約の種類が保険に比べて少ないので、特に心配な部分、例えば三大疾病のリスクを手厚くする、というような設計ができません。オーダーメイドを希望する場合は保険の方が適しているでしょう。掛金を定額に設定しているために、病気やケガのリスクが高まる高齢になると、保障金額が少なくなる傾向もあります。掛金をプラスして手厚くする方法もありますから、更新時には保障内容を見直すことも大事です。

保険加入のメリット・デメリット

共済と比較したときに一番のデメリットは、保険料が高いことでしょう。ですが、保険料が高い分、共済にはないメリットがあります。以下に3つの特徴をあげていきます。

●商品のバリエーションが豊富

共済は非営利事業でしたが、保険は相互扶助の理念ではありますが、営利事業です。他社との商品、価格競争が激しく、時代に即した商品が次々と発売されます。持病があっても加入できる緩和型商品の充実、高齢化に伴う介護保険の拡大、長く付合う病気になりつつあるがんに適応したがん保険など、選択肢が広いところがメリットです。

●告知の幅が広い

「はい」か「いいえ」で完結していくタイプの多い共済の告知に比べ、病歴や治療中の病気があった場合、詳細を告知することで、引受けられるケースがあります。例えば高血圧症の場合、投薬や定期的な診察を受け、数値が安定していることがわかれば、治療中であってもメンテナンスしコントロールしていると評価され、無条件で加入できることがあります。

●資産形成の商品がある

共済は保障重視の商品が多く、貯蓄型の商品は少ないですが、保険には個人年金保険、外貨建て保険、変額保険などに代表される、将来の資産形成目的の商品があります。死亡保障も兼ね備えているので、万一の備えにもなりますし、高齢化となり、長生きのリスクが取りあげられている現代では、資産形成は必須です。

共済と保険、どちらがいいかという判断は難しいですが、掛金が安く保障範囲が広い共済をベースにし、不足する部分を保険で備えるという方法もあります。反対にしっかりとしたベースを保険で備え、保障が必要な一定時期、安い掛金の共済で手厚くする方法もあります。自分の健康状態、経済状況を考え、オリジナルな設計を考えてみましょう。

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