はじめに

どんな特約が重複しやすいか?

ひとつの保険に特約を付けていれば、同居の家族全員が補償の対象となるものは、重複しやすいので要注意です。重複しやすい特約には、以下の様なものがあります。

日常生活賠償特約

自動車保険、火災保険、傷害保険などに付けることができる特約で、個人賠償責任特約という特約名の場合もあります。

日常生活の偶然な事故で、他人にケガをさせたり、他人のものを壊してしまい損害賠償金を負担したりした場合に、保険金を支払う特約です。保険金額の上限は1億円、3億円など様々ですが、近年では無制限補償が主流となっています。自転車で歩行者にケガをさせ、後遺障害を負わせてしまったような場合、過去に高額な賠償を求められた例もでています。お子さんをお持ちの家庭では、自転車通学が必須となる地域もありますので、一家にひとつ備えておきたい特約です。特約保険料は、年間で1500円~2000円程度。

人身傷害保険の交通事故特約

自動車事故によって、自分がケガをしてしまった場合の損害額を補償する人身傷害保険の対象範囲を広げる特約です。自動車に搭乗中の事故以外に、電車・バス乗用中や駅構内における事故、自転車乗用中の事故、契約の自動車以外の自動車に乗用中の事故など、交通乗用具に関連する事故によるケガを補償する特約です。通勤・通学に自転車・バス・電車を使用している家庭には必須特約です。特約保険料は等級による割引により幅がありますが、年間で8,000円~15,000円程度。

ファミリーバイク特約

原動機付自転車いわゆるファミリーバイクの特約です。ファミリーバイクを単品で引受ける商品ももちろんありますが、自動車保険の契約がすでにあるひとは、特約を付けた方がお得です。自転車同様、車より手軽で便利な乗物ですから、近場の移動にはとても便利。数台持っている家庭もあります。この特約をひとつ付けておくと、複数台のバイクを補償してくれますから、さらにお得です。年間保険料は補償内容によって違いますが、年間で約10,000円~25,000円程度。

このような特約は、補償の対象が、記名被保険者(保険契約に明記されている主に補償の対象となるひと)、記名被保険者の配偶者、記名被保険者またはその配偶者の同居の親族・別居の未婚の子、です。

例えば、Aさん、Bさん(Aの配偶者)、Cさん(A・Bの長女)、Dさん(Bの妹)、Eさん(Aの父)5人が同居の場合、Aさんの保険に特約が付いていれば、その他4人の保険に特約が付いていなくても、Aさんの特約を使うことができます。

さらに、A・Bさんの長男Fさんが別居している場合、Fさんが未婚であれば、同じくAさんの特約を使うことができるのです。

Aさん以外の5人が、それぞれ別の窓口で別々に自動車保険に入っている場合は、一度家族がどのような補償に入っているか確認してみましょう。重複があった場合、ひとりにつき、年間1万円以上保険料を安くできるかもしれません。

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