はじめに

3.公衆電話用に「10円玉数枚」を持ち歩く

東日本大震災の際に筆者は銀座にいたのですが、帰宅のため長時間歩いているときに、公衆電話に長い行列ができているのを見かけました。

災害時に「携帯電話はつながらなかったが、公衆電話ならつながった」という体験を見聞きした人も多いでしょう。

その際に、10円玉があると安心です。家にストックしておくほか、外出時には財布に何枚か入れる習慣をつけておきましょう。

4.複数の銀行口座を持っておく

大手銀行のシステム障害がときどきニュースになりますが、システム障害はいつでも起こる可能性があるものです。災害により銀行の店舗やATMが閉鎖になることもあります。

東日本大震災の2年後に、一般社団法人全国銀行協会より出されたレポート(一般社団法人全国銀行協会「東日本大震災における銀行界の対応と今後の課題」平成25年3月)、によると、震災直後には、銀行、信用金庫、信用組合等の金融機関は、東北6県および茨城県に本店のある72金融機関の全営業店2700のうち、1割強に相当する約280店が閉鎖となりました。その後、2011年3月28日には約170か店、4月25日には114か店となり、震災発生から約半年後の9月12日には55か店、2012年11月30日では41か店が閉鎖となっています。

「家の近くに銀行の窓口があるから、いつでも駆け込んでお金を引き出せる」と思っていても、被害状況によっては不可能かもしれないと、頭に入れておきましょう。

もし銀行口座が一つしかないと、「あの口座に全財産の500万円が入っていて、近所のATMが壊れていて引き出せない。隣にある別の銀行のATMはあいているのに…」という可能性があります。そのため、銀行口座は複数持っておくことをおすすめします。

特にネット銀行なら、さまざまなATMと提携していることが多く、外出先でも近くのコンビニATMから引き出しやすいかもしれません。メインバンクのキャッシュカードは自宅に置いている人でも、普段からネット銀行口座のキャッシュカードを1枚、持ち歩くのもいいでしょう。

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