はじめに
「一人暮らし」は、貯蓄を多めに準備しておこう
一人暮らしの場合、何かあったときにすぐに駆け付けてくれる家族や友人がいればよいですが、そうでない場合は、何かとお金が必要になります。
体調不良や勤務先の倒産、仕事を辞めたくなった場合などによって、収入がなくなれば、しばらく貯蓄で生活していくことになります。
条件を満たせば、傷病手当金や退職金、失業手当などもありますが、すぐに入金されるわけではありませんし、会社員時代に家賃補助が出ていた場合、会社を辞めればその補助もなくなります。
病気やケガで長期入院する場合でも、助けてくれる家族や友達がいればよいですが、そうでなければ、パジャマの洗濯のために有料ランドリーを利用することになるほか、家に帰れば簡単に手に入るものでも、院内の売店で買い物をする機会が増えるでしょう。
高額療養費制度といって、年収などによって医療費の自己負担額の上限額は決まっている仕組みですが、まずは、自己負担額の上限額を超える金額を、病院窓口で支払うケースも多いです(事前に「限度額適用認定証」を入手している場合なら、自己負担額のみの支払いでOKです)。
そのため、一人暮らしの場合は、ある程度の貯蓄があったほうが何かと安心です。
貯蓄ゼロからスタートするには、何をすればいい?
では、貯蓄ゼロの場合、何からスタートしたらよいのでしょうか。
「年収300~500万円未満」のケースで考えてみます。
●固定費の無駄を探してカット
固定費とは、毎月一定額かかるお金のことです。家賃、携帯電話代、保険料、水道光熱費、サブスク代などがあげられます。これらのお金は、月500円でも1000円でも減らすことができれば、それが毎月の削減となり、貯蓄アップにつながります。
毎月当たり前のように支払っているもののなかには、実は使っていないサービスや、割高なプランが潜んでいるかもしれません。
クレジットカードの利用明細や、スマホ払い、銀行引き落としなどを確認して、数百円でも削れるところがないか、ぜひチェックしてみてください。
●できれば手取り5%を先に貯める
年収300~500万円未満で貯蓄ゼロの方の場合は、まずは毎月手取り月収の5%を、先に貯められるとよいでしょう。
手取り月収が仮に25万円なら、月1万~1万5000円です。銀行の積立定期預金に申し込めば、自動で毎月定期預金に振り替えてもらえます。忘れていても、貯蓄が少しずつ確実に積みあがります。年収が増えたら、この毎月の貯蓄額も増やしていきたいですね。
●収入アップを目指す
先ほどのデータで、年収が500万円以上になると、貯蓄ゼロの割合が大きく減っていることがわかります。
貯蓄に回すには、元手が必要ですので。やはり年収アップは貯蓄への効果大です。
「この職種は収入が上がらないから…」と思っていても、業種を変えることで収入が上がることがあります。また、同じ職場でも、職位が上がれば、収入が上がるケースも多々あります。スキルアップによって、違う業種・職種に転職ができるようになるかもしれないので、自己研鑽のための費用を出しつつ、トライしてみるのも手です。
また、副業がOKであれば、副業を検討してみるのも手です。月1万円、2万円と確実に収入が上がれば、貯蓄が積みあがります。
今回は年収300~500万円未満の一人暮らしの「貯蓄ゼロ」の人についてお伝えしました。一人暮らしの場合は、貯蓄が少しでもあれば安心感になりますし、貯蓄を使って自己投資をすることで、収入アップにもつなげることもできます。
貯蓄ゼロの人は、ぜひこの機会に何か一歩踏み出してみてください。