はじめに

1ヵ月遅れで発表された驚きの決算内容

この不祥事が発表されるまで、サンリオの株価は非常に堅調でした。2021年3月期は赤字でしたが、2022年3月期から黒字転換、2023年度はすでに2回の上方修正するほどの好業績。それを腰折させたのが第3四半期決算発表前の不祥事です。

さて、1ヵ月遅れの3月16日(木)に発表された2023年3月期第3四半期決算を見てみましょう。

画像:サンリオ「2023年3月期第3四半期決算短信[日本基準](連結)」より引用

①売上高51,625(百万円)、②前年同期比+33.9%、③営業利益10,602(百万円)、④前年同期比+420.7%と営業利益の伸び率がハンパありません。

同時に通期予想が上方修正されたので、そちらも確認します。

画像:サンリオ「2023年3月期通期の連結業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ」より引用

①前回2022年11月4日(金)に発表された営業利益7,000(百万円)から、②12,900(百万円)へ③84.3%もの修正です。ちなみに前々回は、4,700(百万円)から7,000(百万円)と48.9%の修正でしたので、それを大きく上回る修正率は、かなりのサプライズです。さらに5円の増配も同時発表というおまけ付き。

不祥事で投資家がそっぽを向いていたところに、ビックポジティブサプライズで翌日はストップ高。SVBショックで株式市場が荒れる中、我関せずの連続逆行高となりました。

上方修正の理由は、海外及び国内需要が計画の想定を上回り堅調に推移したこと、中期経営計画に沿った構造改革の実行による売上原価率の低減等が挙げられています。

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