はじめに

買いなおすとどれくらい差が出る?

次に、売却して新NISA口座で買い直す場合を考えてみます。

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まず売却しますので、含み益60万円に対して税金12万円を納めることになります(この12万円は再投資にまわせないと仮定)。その結果、新NISAで購入する資金は148万円となり、その後50%上昇すると、222万円となります。新NISA口座では非課税ですので、手元に残るのは222万円となり、特定口座で保有を継続した場合よりもこの場合ですと10万円多くなります。

今回は具体例でご説明しましたが、一般的に含み益の状態にあり、買いなおし後のリターンがプラスの場合には、特定口座で保有しているものは一度売却して新NISA口座で買い直した方が長期的には有利になると言えます。

相談者の場合にはどうするべきか?

実際には2024年になって新NISAが開始されないと現在お持ちのETFが成長投資枠やつみたて投資枠の対象なのか、明確なことは言えません。しかし、仮にまったく同じ商品でなくても、同様の投資信託は対象になっている可能性が高いと思われます。

個別の商品に強いこだわりがないようであれば、現在お持ちの商品は売却の上、新NISA口座で新NISA対象商品の中から同様の商品を選択して買いなおすのが税制上はメリットが大きくなると思います。

なお、買いなおす場合には、売却から買いなおしまでのタイムラグがないよう行うのがポイントです。売却後、タイミングを見計らって、などと考えずに速やかに買いなおしてください。なお、そのように同時に行うのであれば、少額ずつでも、一度にまとまった金額でも、どちらでも大差はないかと思います。

そのような方向で検討していただければと思います。

今回のポイントをまとめると

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

◆新NISA口座では、つみたて投資枠、成長投資枠の2つを合計すると、年間360万円まで、累計で1,800万円まで投資が可能です。
◆現在課税口座で保有されているETFについては、新NISA対象商品の中で同様の商品に買いなおしていかれるとよいでしょう。

ご参考としていただけましたら幸いです。

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