はじめに

伸びているのは?

ブランド別の売上高を見ると、おもしろいことが分かります。

画像:資生堂「2023年 第1四半期実績」より引用

資料にも書かれているように、グローバルブランド「SHISEIDO」「クレ・ド・ポー ボーテ」「NARS」「Drunk Elephant」の売上伸びが堅調で、「イプサ」など国内ブランドは、いまいちパッとしません。

国別の売上高推移を見ると、日本はコロナ前の2019年度と比べると①ー32%とまだまだ届いていません。前年(2022年)同期比でみると+8%なので、やっと回復のスタートを切ったところでしょうか。そういった意味では、脱マスク効果が期待できるのは、第2四半期以降になりそうです。

画像:資生堂「2023年 第1四半期実績」より引用

それと比べてコロナ前の売上を完全に回復し、むしろそれ以上に伸ばしているのが欧米エリア。これぞグローバルビューティ企業の貫禄です。好調なブランドは、どれも高価格帯のもので、世界的にアフターコロナではいち早く富裕層向けビジネスが回復を見せたことと一致します。

画像:資生堂「2022年 第1四半期実績」より引用

ちょうど一年前の2022年12月の第1四半期決算のブランド別売上高を見ると、ここでもじつは「クレ・ド・ポー ボーテ」「NARS」はプラスとなっています。残念ながら、わたし自身はどちらも使用したことないので、調べてみたところ「クレ・ド・ポー ボーテ」の美容液は1本35,200円(税込)とありました。高級な美容液を使っている方は、コロナ禍で外出せずとも、つねに美しさを保つために使い続けているのでしょうか。ついつい外に出ないと手抜きになってしまうわたしのスキンケアを恥じてしまいます。

一方のNARSはアメリカ発のメイクブランドですが、2000年に資生堂が買収。こちらはやはり、アメリカでの売上比率が高いようです。もうひとつ興味深いのは、フレグランスにおいては、ウィズコロナ、アフターコロナどちらにおいても堅調であることです。ヨーロッパでの売上が牽引しているそうで、つねに香りを身に纏う優雅な文化を感じますね。

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