はじめに

日本のAI関連銘柄5選

・FRONTEO(2158)
AIを活用した、アメリカの訴訟証拠開示(ディスカバリ)支援を主力としています。独自に開発した言語系AIエンジンは、リーガル・ビジネス分野向けやライフサイエンスに特化してきました。また、業務効率化から経営判断までを支援するビジネスや、論文探索や創薬支援などを行うライフサイエンスも手掛けています。近年では経済安全保障分野への進出も開始しており、今期黒字転換が見込まれています。

・NTT(9432)
誰もが知る国内通信事業の最大手企業です。2023年度中にも、企業向けに独自開発した生成AIを展開するとの報道がされました。汎用的な生成AIを展開する米テック企業とは一線を画し、特化型の「和製AI」とも呼べるモデルで、金融や医療など分野に応じた専門知識を学習させ、顧客ニーズにきめ細かく対応する使い勝手と、運用コスト低減を強みとする戦略で対抗していくようです。

・PKSHA Technology(3993)
主に自然言語処理、画像認識、機械学習・深層学習技術を用いたAIアルゴリズム開発から、ChatGPTを含む対話自動化機能などを汎用化し、SaaS型で提供しています。小売・流通や自動車、銀行などさまざまな業界別のソリューションを提供し、2022年9月には市場区分をグロースからスタンダードへ変更しました。

・HEROZ(4382)
個人向けには頭脳ゲームなどのアプリケーションをスマートフォンやタブレット端末上で、企業向けにはさまざまな領域における機械学習等のAIサービスを提供しています。開発したAIが現役プロ棋士に勝利したり、「将棋ウォーズ」のような頭脳ゲーム(思考能力を用いて競うゲーム)の開発をしています。今期黒字転換が見込まれています。

・ヘッドウォータース(4011)
AIプラットフォーム運用、AIアプリケーション開発、ロボットアプリケーション開発、クラウドサービス運用などのAI関連事業を展開。企業の経営課題を解決するAIアプリケーションの企画と開発を行っています。黒字転換したことで、今後の業績にも注目が集まりまっています。

AI関連ファンド5選

AI関連といっても、個別銘柄のことはよくわからないという方でも活用できそうなのが、AI関連銘柄の投資信託です。国内で販売されている投資信託のうち、「AI」をキーワードで検索して抽出された純資産総額・上位5本を見ていきましょう。

AI関連の投資信託・純資産総額ランキング

「AI関連」というテーマを、どう捉えて投資信託を組成しているかは運用会社にもよりますが、組入銘柄の主な特徴としては、最先端の半導体チップを中心的存在とした次世代テクノロジー関連株を幅広くカバーしている印象を受けます。

たとえば、半導体の設計や製造、製造装置などの関連株、サーバーやネットワーク機器を設置するデータセンター、ヘルスケア、セキュリティー関連、インターネットを経由して利用できるソフトウェア関連、通信関連などの銘柄です。メジャーなAI関連インデックスとしては、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)やナスダック100指数などが近しいイメージになります。

テーマ株への投資はリスク分散に注意

今回のように、AIというテーマに注目した投資は「テーマ株投資」といわれます。AI関連銘柄の将来性を考えると、話題性や継続性において期待のもてるテーマです。

とはいえ、テーマの影響力や深み、時代背景などに左右されるほか、一時的なブームに終わることもあるため、ひとつのテーマに資産を集中投下するのではなく、余裕資金で行うことが大切であり、分散投資のしやすい投資信託の活用も一手です。

近年では少額から幅広く、日本や米国株などに投資できるようになってきました。ファンドマネージャーのように、自分好みの企業だけを集めて、自分流で運用することも可能な時代です。リスク分散には注意をしながら、より楽しくなる、ワクワクするような資産運用にもチャレンジするのもいいでしょう。

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