はじめに

形態が近いツルハHDの決算がヒントに

今後、ウエルシアHDが、マツキヨココカラの株価上昇に追いつくことができるのでしょうか?

おそらく次回の決算発表の結果によると思いますが、次回の決算発表日はマツキヨココカラが8月半ば、ウエルシアは7月10日(月)です。ウエルシアの営業利益率に改善が見られれば、低迷している株価に上昇のキッカケを与える可能性があります。

そこでヒントになるのは、ウエルシアと形態が近いツルハHDの決算です。両者ともドラッグストアの中では総合型と呼ばれ医薬品、化粧品、食品、調剤など偏りなく扱っています。

6月23日(金)に発表された、2023年5月期のツルハHDの決算を確認しましょう。

画像:ツルハホールディングス「22023年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」より引用

①売上高970,079(百万円)、②前年比+5.9%、③営業利益 45,572(百万円)、④前年比+12.3%。売上高は予想値とほぼ同じですが、営業利益は予想値42,700(百万円)と比べると、6.7%上振れて着地しています。

直近3ヶ月の3-5月だけを見ると、営業利益は7,853(百万円)で、前年の3-5月期6,518(百万円)と比べると20.5%増益とかなり好調でした。また営業利益利率も、前年は2.9%に対し、直近の3-5月は3.3%と改善されています。

新年度である2024年5月期の予想は、⑤売上高1,033,000(百万円)、⑥前年比+6.5%、⑦営業利益 47,200(百万円)、⑧前年比+3.6%と少し物足りない感じがするものの、市場のコンセンサスよりも良い数字となっています。売上高が1兆円の大台に乗って、過去最高を更新する予想はインパクトがあります。

画像:ツルハホールディングス「22023年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」より引用

また同時に前期比7円増配の267円を計画しており、株主還元の姿勢も打ち出しました。これが好感され、決算発表翌日の株価は2.7%上昇。ツルハHDの株価は、年初から9%近く上昇しており、マツキヨココカラには及びませんが、上昇基調ではあります。

低迷しているウエルシアが、次回の第一四半期決算でツルハHD同様に、市場のコンセンサスを超える数字を叩き出せれば、冴えない株価が一転するかもしれません。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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