はじめに
「自分はどれだけリスクを取れる?」5つのチェック項目
1. 年齢
今の年齢は、今後投資ができる期間に大きく影響します。今25歳の人なら、現役時代が40年ほどありますし、今63歳の人なら、定年までの2年ほどが投資できる期間になるかもしれません。
若ければ若いほど、投資で少し減ったとしても、取り戻せる時間があります。投資によって取り戻すことだけでなく、仕事の収入でカバーすることもできるわけです。そのため、一般的には「若ければ若いほどリスクを取れる」と考えておきましょう。
2. 資産
持っている資産が多いか少ないかも重要です。資産が10万円しかないと、その10万円で投資して、少しでも減ってしまったら、困るでしょう。急いで売却して損をだして、投資をやめてしまうかもしれません。
一方で、資産が1億円あれば、100万円投資して半分になったとしても、それほど痛手ではないと考えられます。むしろ「相場が下がったから、買い時だ!」と考えて、さらに追加投資するなど、アグレッシブに投資することもできます。
つまり、資産があまりないうちは、投資には慎重になる必要があります。投資をする際には少額にするか、もしくは値動きのゆるやかなもの(投資対象が幅広く分散されているもの)を選ぶことが賢明です。
3. 投資の経験
投資の経験があれば、リスクのことも理解があり、少し大きめのリスクが取れるようになります。
一方で、投資未経験の場合は、リスクが大きいものは避けたほうがいいでしょう。リスクが大きいものを選んで、大きく増えればうれしいことですが、逆に大きく減って、下がったタイミングで慌てて売却して損を出してしまう恐れがあります。
投資経験がないうちは、小さなお金で積み立てていくか、値動きがゆるやかなものを選ぶのがよいでしょう。
4. 運用可能期間
投資に回せる時間がどのくらいかも重要です。仮に「1年しか投資できない」場合には、大きな値動きのものに投資すると、1年後にお金が必要になったときに、大きく下がっていても売却せざるをえないため、損が出てしまいますよね。
でも「ずっと使わないお金で、10年は投資できる」場合なら、上がったり下がったりしていても、その波に乗りながら、増えたタイミングで売却することも可能です。「投資に回せる期間がどれだけあるか」を判断するには、自分のライフプランを考えることが欠かせません。
自分のこの先の人生で、大きなお金がかかるタイミングはいつでしょうか。引っ越しや車の購入、家の購入、結婚、出産、子育て、旅行や大きな買い物など、お金のかかる時期、もしくはかけたい時期を考えたうえで、準備したいお金はいくらか、どのように準備するかを計画してみましょう。ざっと、で大丈夫です。
投資初心者さんの場合は、まずはそれらのお金を別にしたうえで、余裕資金で、超少額から積み立てでしばらく投資を試してみるとよいでしょう。慣れてきたら、投資可能期間を長くとれるものを中心に、投資してみるのも一案です。
5. 値動きへの気持ち
預貯金なら、最初に金利を提示されるので、満期がきたときにいくらになるかが事前にわかりますよね。でも、投資は不確かなものなので、事前に予測ができません。
投資をしている間は、上がったり下がったりと値動きがありますが、その値動きに対しての気持ちも、リスクを取れるかどうかの大きなポイントになります。
「値動きが大きいと怖い。下がったら怖くて売りたくなる…」という方は、リスクを小さめにした方がいいでしょう。逆に「値動きが大きくても大丈夫。下がっても、また戻ってくるだろうからじっくり待てる」という方は、多少のリスクを取れることになります。
とはいえ、投資をしたことがまったくないと、自分がどんなタイプかわからないものです。最初はやはり超少額から積み立てて様子を見ながら、上がったとき、下がったときに自分はどんな気持ちになるかを確かめていきたいですね。
投資をスタートする前に、考えてみよう
今回は、投資をする際に「自分がどれだけリスクを取れるか」のチェック項目5つをお伝えしました。
仲の良い友達でも、親しい家族でも、同じくらいの収入の同僚でも、さまざまな条件が異なるので、取れるリスクは異なります。「自分の場合はいったいどうだろう?」と、チェックしてみてくださいね。