はじめに

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用方針

GPIFの運用は、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の4つで運用されています。2022年度末時点の運用額は、国内債券が49兆円6,900億円(24.83%)、外国債券50兆1,200億円(25.04%)、国内株式50兆3,300億円(25.15%)、外国株式49兆9,800億円(24.98%)と、平均して25%の構成比率となっています。

運用開始当初は債券運用(定期的に利子を受け取る)重視でしたが、2019年度以降は25%を基準に運用配分している事が分かります。

2023年4月から6月にかけて、日本株が堅調に推移しました。GPIFが運用する日本株の比率が高くなり、その結果、価格変動で資産構成上の割合が高くなった資産を売り、反対に低くなった資産を買うリバランスが実施されたとの推測があります。

また国内株式を売却し、国内債券を買った可能性もあります。毎週第4営業日に公表される部門別売買動向を見ると、今年に入り信託銀行による売りが継続しています。その一部がGPIFの売却ではないかと言われています。

GPIFのウェブサイトでは【長期的な観点からの運用】と題し、『株式や債券などの資産を長期にわたって持ち続ける「長期運用」によって、安定的な収益を得ることを目指しています』と謳っています。

ウェブサイトに公表されている通り、GPIFは長期運用が主であり、株式や債券の運用によって得られる収益は、短い期間ではプラスやマイナスに大きく振れる可能性がありますが、長期的に見れば世界の経済活動などに資金を提供する対価として、元手を増やすことが可能です。

私は会社員時代、証券ディーラーでしたので、短期売買を主として日々収益を上げていました。しかし、2013年頃からアルゴリズム取引などが主流となり、以前のように収益が上げにくくなりました。その頃から、短期トレードの難易度が上がったことを肌で感じました。昨今はデイトレーダーと呼ばれる投資家の方々も、決算を見ながら長期的に株式を運用している人が増加してるように感じます。

前途したように、GPIFの収益の約4割がインカムゲインとなっている事実を見ると、改めてインカムゲインの大切さを教えてもらったように感じます。高配当銘柄や毎年増配を行っている企業は、今後も注目されるのではないでしょうか。

最後に、連続して増配期間が長い銘柄のランキングをお伝えします。

1位(33年):花王(4452)
2位(25年):SPK(7466)
3位(24年):三菱HCキャピタル(8593)、ユー・エス・エス(4732)
5位(23年):小林製薬(4967)

米国市場に目を向けると、更に長い期間増配を続ける企業があります。

1位(69年):アメリカン・ステイツ・ウォーター【AWR】
2位(68年):ドーバー【DOV】
3位(67年):ジェニュイン・バーツ【GPC】、パーカー・ハネフィン【PH】、プロクター・アンド・ギャンブル【PG】、ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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