はじめに

思い出を置かせてもらうなら、段ボール1箱分以内で

モノの整理は、本人しか判断がつきません。たとえ親でも勝手に捨てたりできないため、自分のモノは、帰省のタイミングで責任をもって判断をしていきましょう。1日1時間を目安に、自分の荷物を1点ずつ点検していきます。洋服など「親も使えるだろう」と思うモノでも、自分自身が購入した場合は全て点検の対象とします。

判断基準は、「幼少期の思い出が詰まっているか」「帰省のタイミングで、実家で活用するか」の2軸です。

幼少期の思い出については、段ボール1箱に収まる程度に厳選しましょう。紙類が多い方は、スキャンや写真で代用しながら、カサを極力減らしていきます。例えば、文集は自分の掲載ページだけを切り取って保管する、大量の写真から厳選して台紙に貼り付け、残りはスキャンしてデータ化して処分する、成績表や表彰状は将来自分の家族に見せたいものだけ厳選し、その他はスキャンか写真でデータ化する、などです。

学習机や本棚は、サイズによっては親の書斎にも転用できますが、大半のものが子ども向けに作られており、親が使うには使い勝手が悪いもの。フリマアプリへの出品やリサイクル店への持ち込み、また地域のリユースマッチングアプリなどで近所の子どもに譲りましょう。

思い出の上限は「段ボール1箱分」におさめること。それ以上のサイズのものは、用途がなければ手放すべきです。特にランドセルや制服は、そのままのサイズで置いておくのはかさばるため、残しておきたい場合、ランドセルは財布やポーチなどの革小物に、制服はミニチュアサイズにリメイクして人形に着せるなど、サイズダウンの検討をしましょう。

「帰省のタイミングで使うもの」については、カゴ1つ分程度にコンパクトに収めましょう。スマホやPC、下着類は帰省の際に持参することが多いため、最小限の部屋着や寝具があれば十分なはずです。注意点は、「いつか実家で着るだろう」という名目で、2軍の服や本を置いておかないこと。両親が使う予定のない服や本は、自宅に持ち帰るか、売るなどして処分しましょう。

高価なお土産よりもスペースの提供で両親を喜ばせよう

住み慣れた自宅でも、1畳分のスペースができるだけで、活用法は無限に広がります。子どもの学習部屋を親のアトリエにリメイクしたり、洗濯部屋として家事をこなしやすくしたりできます。自宅でのストレッチや、書道など、新しい趣味を始めるきっかけになるかもしれません。

帰省の際には、豪華なお土産や食事で両親を喜ばせるのもいいですが、浮いたスペースは毎日の生活にダイレクトに恩恵を与えます。ぜひ、1日1時間、荷物整理にチャレンジして、親孝行をしてみてくださいね。

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