はじめに

続いて、中のページも見ていきましょう。

1ページ目には、投資信託の目的・特色について書かれています。同商品の目的は、S&P 500指数(配当込み、円換算ベース)の値動きに連動する投資成果を目指すこと、特色はS&P 500指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行うこと、S&P 500指数(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとしていること、ファンドの1口当たりの純資産額の変動率を対象インデックスの変動率に一致させるこ とを目的とした運用を行うことが伝えられており、主として対象インデックスに採用されている米国の株式に投資を行うことや、原則として為替ヘッジは行わないという、投資信託の購入を比較検討するうえで不可欠な情報が記載されています。

2ページ目は、ファンドの仕組みとして運用が主に「S&P 500インデックスマザーファンド」への投資を通じ、米国の株式に投資する「ファミリーファンド方式」により行うことや、主な投資制限、分配方針について紹介されています。

3・4ページ目では投資のリスクについてや、基準価額の変動要因や留意点など、5ページ目では運用実績について、基準価額・純資産の推移や純資産総額、主要な資産の状況など。6〜8ページ目では、手続・手数料等として、購入単位や購入価額(購入申込受付日の翌営業日の基準価額)のほか、ファンドの費用・税金のことが記載されています。

目論見書の活用法

投資初心者でも理解しやすいように、目論見書の活用法について以下のポイントを考慮してみましょう。

(1)重要な項目をおさえる
目論見書は多くの情報が詰まっていますが、初心者の場合は最初に運用方針とリスクファクターを把握することが重要です。投資信託がどのような資産に投資するのか、リスクはどのような要因からくるのかを理解しましょう。

(2)グラフや図を見る
目論見書には数値データが多く含まれていますが、グラフや図を見ることで、数字だけでは理解しづらい情報も分かりやすくなります。過去の実績の推移をグラフで示す場合などがありますので、それらをチェックしましょう。

(3)質問する
目論見書を読んで疑問点や理解しづらい項目があれば、運用会社や投資家のサポート窓口に質問することを躊躇しないでください。投資にはリスクが伴うため、理解が不十分なまま投資することは避けるべきです。投資初心者の方には、「わからないこと質問してもいいんですか?」と驚かれることもありますが、目論見書に質問先なども書かれているので、質問の受け皿がしっかりとあることを理解しておいてください。

(4)複数の投資信託を比較する
目論見書を読むことで、異なる投資信託の間で比較することができます。類似の目論見書を複数読み、投資信託の特徴やリスク、費用などを比較して、自分に合った商品を見つけることができます。

(5)投資目標に合わせて選ぶ
自分の投資目標や、リスク許容度に合った投資信託を選ぶことが大切です。リターン重視なのか、リスクをおさえたいのか、長期的な運用なのか短期的な運用なのかを考慮して、目論見書を読む上での判断材料として活用しましょう。


目論見書は、投資信託に投資する際に欠かせない重要な情報源のため、目論見書に含まれる主要な情報とその読み方を把握することが大切です。自分の投資目標に合った投資信託を選び、リスクを理解した上で賢い投資を行いましょう。

投資には常にリスクが伴うことを忘れず、資産を守りながら賢く運用するために、目論見書も活用しながら、将来の資産形成に向けて取り組んでください。

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