はじめに
幸福感が長続きするのは「非地位財」
『幸せとお金の経済学』(ロバート・H・フランク著)のなかでは、「地位財(所得・物的財・社会的地位など)によって、幸福感を得ることはできるが、長続きはしない、しかし、非地位財(健康・やりがい・心・自由など)によってもたらされる幸福感では、ずっと持続することができる」という内容が書かれています。
お金を持っていることで幸福度が上がることは、間違いありません。しかし、それはずっと続くとは限りません。ところが、やりがいや人との交流などで心が満たされる幸福は、ずっと持続するのです。
定年後には人と接する小さな仕事をして、人に感謝されることにより幸福感が上がりますし、その幸福感は持続します。たとえば定年後に地域活動やボランティア活動をするのは、まさにこれに当てはまります。現役時代の仕事とは違った充実感や満足感を得ることができるかも知れません。
思い出が幸福感を上げる
人生において、お金で買える幸福には限界があります。それに引き換え人に感謝されることの幸福感は、長く続きます。そして、死ぬ時まで、その幸福感を味わい続けることができると思います。やはり「いい人生だったね」と思って死にたいです。死ぬ時に思い描くのは、楽しかった思い出ではないかと思います。家族との穏やかな日々とか、旅行に行った思い出、配偶者の笑顔、それは誰かと一緒に過ごしたという思い出です。
定年後はボランティアを考えてみては?
ちなみに筆者の話をすると、もう十年以上にわたって、バングラデシュの子どもを支援しています。
支援を始めたのは、その子が5歳だったので、すでに16歳になりました。手紙のやり取りはありますが、たぶん一度も会うことはないでしょう。そうであっても誰かの手助けをしている充実感があります。私ができることは微力ですが、これからも何か役に立つことをしていこうと考えています。
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