はじめに

ストップ安・ストップ高の効果

ちなみにストップ安の連続記録は、2000年3月31日(金)~4月27日(木)までの20営業日を継続した光通信です。

当時、私は証券ディーラーをしていたので、この事には沢山の思い出があります。結果的に私は巻き込まれずに済んだのですが、株式相場に関わっている人たちにとっては運命を大きく左右するような、肝を冷やす出来事でした。

少し話しが逸れましたが、一般的にはストップ安、ストップ高のお陰で、株価の異常な値動きを抑制することができます。恐怖感や過熱感を遠ざけパニック売りなどを避ける事で冷静さを取り戻し、株価をある程度、正常に保つ効果があります。

このストップ安、ストップ高というルールは米国市場には無く、代わりにサーキットブレーカーという制度があります。一時的に株取引を中断し、相場の過熱感を冷まし、パニック売りを避ける作用を謳っている点は日本のストップ安、ストップ高のルールと似ています。

日本市場では、2020年8月から値幅拡大ルールの変更がありました。東京証券取引所は以下の場合に、これまで3営業日連続ストップ高、ストップ安としていた連続日数を、2営業日連続へと変更し、制限値幅の拡大幅を2倍から4倍へと変更する事を決定しました。

(1)ストップ高・安となり、かつ、ストップ配分も行われず売買高が0株
(2)売買高が0株のまま午後立会終了を迎え、午後立会終了時に限りストップ高・安で売買が成立し、かつ、ストップ高・安に買(売)呼値の残数あり

東証は変更理由として「円滑な売買成立及び速やかな価格発見に対する投資者のニーズが一層高まっている」ためとしています。

冒頭でお伝えした通り、今回の決算発表時においてストップ高安が非常に多くなった事で、値幅拡大銘柄が通常は1ヵ月に1〜2銘柄程度のところ、8月17日(木)には6銘柄が該当する異常事態となりました。

今回はストップ高、ストップ安や値幅拡大ルールなどを説明しましたが、それ以外にも知っておいて損はないルールが沢山あります。折を見てまたこの様な情報を記事にしたいと思います。

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