はじめに
2024年から、新NISAが始まります。これまで投資をしたことがなくても、「新NISA」への関心が高まっている方もいるでしょう。
でも、新NISAはややこしいところがあり、「興味はあるけど、あまりよく分かっていない…」という人も多いのでは? 今回は、新NISAのよくある疑問を5つ、解消していきましょう。
疑問1「初めて新NISAで投資したい人は、何から始めたらいい?」
新NISAをきっかけに、初めて投資をする人は、まずは新NISAの口座をつくることが必要です。銀行や証券会社など、さまざまな金融機関で口座を作れますが、銀行では株式を買えないため、今後も幅広く投資をしたい人は、株式も買える証券会社を選ぶといいでしょう。
証券会社には、大きく「店舗型証券会社」と「ネット証券」がありますが、インターネットに接続できる環境があれば、店舗に行かずに自宅で口座開設ができて、スマホやタブレット、PCで売買をしやすいネット証券が向いていると思います。ネット証券には、SBI証券や楽天証券、マネックス証券など、さまざまな会社があります。投資信託の積み立てにクレジットカードが使えるかどうかのほか、サイトの説明のわかりやすさ、関連記事の読みやすさなど、自分にとって使いやすいネット証券はどこか見比べてみるといいでしょう。
疑問2「枠が2つあるけど、どちらがオススメ?」
新NISAは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があります。2つの枠を同時に使うことはできますが、投資が初めての人は、まずは「つみたて投資枠」を利用することを筆者はオススメしています。
つみたて投資枠は、長期分散投資に向いた投資信託が約200本選ばれています。販売手数料が無料で、投資信託の保有中の手数料(信託報酬)が低めに設定されている点も魅力です。金融機関ごとでも、投資信託のラインナップは異なりますので、ある程度厳選された中から選ぶことができるでしょう。自身で購入する商品を選んだら、少額で毎月コツコツ積み立てていきましょう。
疑問3「上限額が上がったけど、たくさん投資すべき?」
新NISAでは、現在のNISAに比べて、投資可能金額がアップします。つみたて投資枠(現在のつみたてNISAに該当)の年間投資限度額を比べると、現行の「つみたてNISA」は年40万円、新NISAの「つみたて投資枠」は年120万円と、3倍に増えています。
「上限額が上がったなら、それだけたくさん投資したほうがいい?」とよく聞かれますが、そうとも限りません。もともと投資経験があり、「もっと投資できればいいのに…」というタイプの人なら、投資額を増やしてもよいですが、初心者の方は、上限額が上がったからといって気にせずに、少額でコツコツ積み立てていくことがオススメです。
金融機関によって、月100円や1000円などの少額から投資できますので、「まずは少額で積み立てる経験」を積んでいきましょう。投資に慣れてきて、家計にゆとりがあったり、収入が上がったり、5年以上使わない余裕資金があったりする場合は、積立投資額を増やしていくのもよいと思います。