はじめに

長寿化が進む日本において、生きている間ずっと年金をもらい続けられる公的年金は、いわば「長生きリスク」に備える保険です。

年金額を大きく左右するのが、「繰り上げ受給」と「繰り下げ受給」。年金は何歳で受け取るのが良いのか、メリット・デメリットはもちろん、手取り面も合わせて考え、自分自身で選択しなければなりません。寿命をまっとうした時でないと、どの受け取り方が良かったか正解はわからないものの、なるべくベターな選択をしたいものです。


年金にも税金と社会保険料がかかる 手取りで考えることを忘れずに

給料をもらうときは、「額面」から税金や保険料を引いた「手取り」が実質的な収入となりますが、年金も同様に額面と手取りがあります。

税金が天引きされるのは、65歳未満で年額108万円、65歳以上で年額158万円以上の老齢年金をもらっている人たちです。所得税、住民税、国民健康保険料(75歳未満)、後期高齢者医療保険料(75歳以上)、介護保険料が差し引かれるため、ねんきん定期便などで記載されている金額よりも手元に残るのは10~15%ほど少なくなることを覚えておきましょう。

年金額別・手取り・税金・社会保険料の目安早見表(65歳以上~75歳未満)
「定年後のお金の不安がなくなる本」(晋遊舎)より

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