はじめに

●第2号被保険者の介護保険料
第2号被保険者の介護保険料は、給与などの報酬から決まる標準報酬月額に、所定の介護保険料率をかけた金額です。標準報酬月額は、毎年4月から6月の給与の平均額を下の表の「報酬月額」に当てはめることでわかります。

協会けんぽ「令和5年度保険料額表」(東京都)より(株)Money&You作成

たとえば、年収500万円(賞与なし)の場合、毎月の給与はおよそ41.7万円です。この41.7万円を報酬月額に当てはめると、27等級の「39.5万円以上42.5万円未満」に該当します。そして、年収500万円の人の標準報酬月額は「41万円」だとわかります。

●健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)※拡大
協会けんぽ「令和5年度保険料額表」(東京都)より(株)Money&You作成

一方、介護保険料率は、加入している健康保険により異なります。たとえば、全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入の場合、介護保険料率は1.82%(2023年度)です。

したがって、年収500万円(標準報酬月額41万円)の方の毎月の介護保険料は
41万円×1.82%=7,462円
となります。

なお、会社員・公務員の場合はこの金額を労使折半で支払いますので、被保険者・勤務先がそれぞれ3,731円ずつ負担することになります。

ちなみに、協会けんぽの一覧表には、健康保険料と介護保険料の合計額も記載されています。年収500万円の方の健康保険料と介護保険料の合計額は48,462円、労使折半の場合24,231円となります。

上と同様の手順で、年収が400万円~1000万円まで、100万円ずつ違う場合の介護保険料を算出すると、次のようになります。

  • 年収400万円(標準報酬月額32万円):5,824円(2,912円)
  • 年収500万円(標準報酬月額41万円):7,462円(3,731円)
  • 年収600万円(標準報酬月額50万円):9,100円(4,550円)
  • 年収700万円(標準報酬月額59万円):10,738円(5,369円)
  • 年収800万円(標準報酬月額68万円):12,376円(6,188円)
  • 年収900万円(標準報酬月額75万円):13,650円(6,825円)
  • 年収1,000万円(標準報酬月額83万円):15,106円(7,553円)
    ※()内は労使折半後の被保険者・勤務先それぞれの負担額

介護保険料率は上昇傾向

介護保険は2000年(平成12年)にスタートした制度です。協会けんぽのウェブサイトによると、2000年度の介護保険料率は0.60%でした。しかし、年を追うごとに若干上下こそありますが、介護保険料率は全体として上昇しています。すでにご紹介したとおり、2023年度は1.82%なのですから、制度のスタート時の3倍以上になっています。

また、65歳以降が支払う介護保険料も上昇傾向に。2000年度~2002年度時点の平均額は2,911円でしたが、2021年度~2023年度の平均額は6,014円になっているのです。

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