はじめに

”固定資産税0円不動産”の活用法とは?


ここまで見てきたように、固定資産税0円の不動産は、一般的な不動産と比べて経済的なメリットが大きい一方で、「公益性」や「資産価値」という観点で何らかの制約があることも分かりました。それでは、こういった不動産を有効に活用する方法はあるのでしょうか?

実は、このような不動産を所有している人は、世の中に数多く存在し、そして多くの場合が”活用できず持て余している”ことが少なくありません。なぜなら、そういった人の多くは、親が代々受け継いできた地方の保安林や農地、原野などを相続したものの、使い道も見つからず、かつ維持管理にも手が回らずに放置状態になっているのです。

それでも、それら不動産が持つ特徴や資源に注目して、たとえば「保安林に植生している、山菜やキノコを採取する趣味用の土地として活用する」「放棄農地で、新規就農デビューする」「原野を整備して、マイキャンプ用地にする」など、工夫次第で十分に価値を見出せる余地があります。

そうすることによって、固定資産税は0円のままに、実際の資産価値は、それ以上の豊かさを見出せる可能性があるのです。往々にして、所有者にとっては「税金は0円だが、売るにしても0円でも売れない”負”動産」と認識していることがほとんどです。しかし、そういった活用策を見いだせれば、0円で取得し、税負担0円で保有し、その不動産の魅力を引き出したうえで、その魅力に興味をもった人達に対して、高値で売却・賃貸ができる可能性も高まります。
 
このように、”財布からはほとんど出費を伴わず、無限大の可能性と価値を生み出せる不動産投資”という、新たな投資手法も、これから少しずつメジャーになっていくかもしれません。

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