はじめに

金利上昇に備えて、変動金利の住宅ローンは借り換えすべきか

2022年12月の日銀による長期金利の変動幅や上限の引き上げを受けて、金融機関は住宅ローンの固定型の金利を上げ始めました。その頃から住宅ローンの借り換えを検討する人が増えています。さらに長期金利が上昇していけば、いずれ変動金利も引き上げられると思われます。実際、2023年11月の住宅ローンの金利動向は、変動金利は横ばいですが、10年固定金利、フラット35や全期間固定金利などは金利が上がりました。

変動金利は、将来金利がどうなるか分からない不確実性が大きいローンです。金利が上昇して対応できる余裕がない人は、今のうちに長期の固定金利型に借り換えておくのも一つの対策です。

変動金利が上がってからの対応では、固定金利に借り換えてもメリットがありません。一般的に金利が上がるときには先に固定金利型が上がり、その後変動金利が上がるしくみになっています。将来変動金利が上がったときには、固定金利は今の水準よりも上がっているので、返済額が増えないように固定金利に変更することに無理があるからです。

また、返済期間が短い人や返済余力がある人なら、金利が上昇した場合のために、貯蓄を増やしておくなどの対策を考えておきましょう。同じ変動金利型のローンを借りていても、家計の状況は人それぞれ違います。今後、変動金利が上がりそうだからと慌てて借り換えをするのではなく、ライフプランに落とし込んで慎重に検討をする心がけが大切です。

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