はじめに

ライフプランで住宅購入後の暮らしをイメージ

住宅の購入予算を立てるには、ライフプランによる家計の全体像の把握が欠かせません。
住宅ローンはいくら借りられるかではなく、いくらなら無理なく返済できるかが重要です。現在の家計状況を元に、今後の子どもの進学、車の買い替えといったライフイベントの意向に沿ったライフプランを作成し、購入予算の目安となる、無理なく返済ができる住宅ローン金額のシミュレーションを行いました。

シミュレーションの結果、現時点では約5,000万円を目処に住宅ローンを組めることがわかりました(35年ローン、変動金利0.6%/年の場合)。

ライフプラン作成は、お金だけではなく、家族の価値観や大切にしたいものを具体化していくことにもなります。相談者様へのヒアリングを通して、住宅購入において重視したいポイントも見えてきました。

Aさんご夫婦は、お互いの職場への通勤時間、最寄り駅までの所要時間、駐車場があることの優先度が高く、候補となるエリアや、物件に求める条件を具体化することができました。

ライフプランを作成したことで、購入予算や求める条件が明確になり、物件を具体的に探しやすくなったそうです。実際に不動産情報サイトで物件の検索をしたり、興味を持った物件の見学に行ったり「住宅購入に向けて動き出すきっかけになりました」とお話されていました。

住宅ローンの負担を減らす家計の見直し

住宅ローンの借入額は、現状で無理なく返済ができるようシミュレーションを行っています。とはいえ、今後の家計状況やライフイベントの変化にも対応できるよう、家計の収支を整えておくことは大事です。

今回のケースでは、固定費の削減からはじめ、夫婦ともに割高になっていた通信費と保険の見直しを行いました。

また、住宅ローンの返済が定年退職以降も続くため、老後生活の安定のためには返済期間を短縮する対策が必要な場合もあります。実際に繰り上げ返済を行うかどうかは置いておいたとしても、資金確保も踏まえた資産形成を現役時代から行っていくことが欠かせません。

相談者様はこれから教育費の負担が大きくなる期間もあるため、比較的資金の流動性があり、運用の変更もしやすいNISAを使った積立投資をはじめるアドバイスを行いました。

家計の見直しも、資産形成も、対策後の期間が長くなるほど効果が大きくなるので、早めの対策を行うことが効果的です。

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