はじめに
住宅ローン審査前に見直すべきこと
住宅を購入する際には、多くの方が住宅ローンを組むことを想定されるでしょう。注意したいのは、住宅ローンは誰でも希望通りに利用できるわけではない点です。金融機関による住宅ローンの審査に通り、提示された借入可能額の範囲内でしか住宅ローンを利用することはできません。審査で重視されるのは勤務先や収入状況ですが、他にも影響を受けるのが住宅ローン以外の借入状況です。
住宅ローンの借入可能額を算出する際には、住宅ローン以外の借入金も含めトータルでいくら借入可能かを判断します。カードローン、自動車ローンなど、他の借入がある場合は残債分住宅ローンの借入可能額が下がる可能性があります。
今回のケースでも、返済中の自動車ローンが住宅ローン借入額に影響を及ぼすことが想定されたため、可能であれば貯蓄などから返済していくことをお勧めしました。
これから住宅ローンを組む予定で、車の買い替え予定もある方は、ローンやカーリースではなく貯蓄から購入する、または購入時期をずらすことで、住宅ローン借入額への影響を抑えることができます。
他にも借入可能額へ影響を及ぼすのが、クレジットカードに付帯しているキャッシング利用枠です。実際にキャッシングを利用している金額ではなく、利用枠自体が対象となります。クレジットカードのキャッシング利用枠は作成時に自動付帯されている場合もあります。カード会員専用サイトやクレジットカードを受け取った際の同封書類などで確認し、不要なキャッシング利用枠は減額や外す手続きを行いましょう。
健康状態の維持も大事な備え
住宅ローンを組む際に、ほとんどの場合で団体信用生命保険(団信)への加入が条件となります。健康状態に問題があり、団信へ加入ができないと審査に通ることができず、住宅ローンを借りること自体ができません。がん団信、3大疾病保障など、保障がさらに厚い団信もありますが、一般団信と同じように健康面での審査があるため、希望しても選択できない場合があることを覚えておきましょう。
住宅購入は生命保険を見直すタイミングでもあります。住宅は資産になること、団信へ加入することで必要保障額等が変わります。それまで加入していた保険を見直し、新たな保険へ加入するとなった際にも影響するのが健康状態です。
告知内容や、健康診断で受けた「要検査」等の指摘事項をそのままにしていることで保険に加入できない、または加入条件が厳しくなる可能性があります。
健康診断を定期的に受けるのはもちろんですが、要検査などの指摘事項があった際には早めに受診し、解消しておきましょう。