はじめに
経済圏を移行したほうがいい人もいることは事実
一方、経済圏の移行を積極的に考えたほうがいい人もいます。
●複数の経済圏を利用している人
経済圏は、系列のサービスを使えば使うほどお得になっていきます。ですから、あれもこれもとさまざまな経済圏を利用していると、それぞれのお得度が少なくなってしまいます。また、いろいろなポイントが少しずつ貯まっている状態になり、ポイントを上手に使えなくなってしまいます。利用する経済圏はできるだけ集約して、そのなかでサービスを使う(使い分ける)ようにするのがおすすめです。
たとえば、複数のキャッシュレス決済を利用しているなら、
・対象のコンビニや飲食店では「三井住友カード」のスマホタッチ決済で7%還元
・その他の店舗では「PayPay」で最大1.5%還元
などと2つに絞って使うようにすれば、VポイントとPayPayポイントがたくさん貯められるようになります。Vポイントの高い還元率とPayPayの多くの店舗で利用できる利点を活用できます。
●「セット割」でお得になるサービスを利用している人
たとえば通信費はスマホ代と自宅のネット回線代、光熱費は電気とガスといったように、「セット割引」が利用できる場合があります。もしもスマホとネット回線が別の会社、電気とガスが別の会社、などとなっているならば、それを1つにまとめるだけで、年間の利用料を抑えることができ、ポイントも効率よく貯められます。
また、経済圏によってはゴールドカードを利用してこれらの料金を支払うことでお得になる場合もあります。具体的には、次のような具合です(いずれも、各社の定める条件を満たした場合の最大還元率です)。
・ソフトバンクスマホ 10%還元
・ソフトバンク光/Air 10%還元
・ソフトバンクでんき 3%還元
【dカードゴールド】(dポイント)
・ドコモのケータイ 10%還元
・ドコモ光 10%還元
・ドコモでんきGreen 6%還元
【au PAYゴールドカード】(Pontaポイント)
・au携帯電話 10%還元
・auひかり 10%還元
・auでんき・都市ガスfor au 3%還元
これらのゴールドカードの年会費はいずれも1万1000円(税込)ですが、年会費を支払ってもポイント還元の方が多くなるのであれば、利用の余地はあるでしょう。
●貯めたポイントを有効活用できない人
ポイントはお金と同様に利用できますが、いくら貯めても使わなければ意味がありません。生活圏の店舗やネットショッピングなどで利用できない(しにくい)ポイントを貯めても、有効活用できなければせっかくの割引が台無しです。また、せっかく貯まったポイントの有効期限が切れてしまうからと、それほど必要でもないものを無理に購入するのでは本末転倒。割引どころか、むしろ無駄遣いになりかねません。
生活圏で有効活用できるポイントが貯まっていないようであれば、有効活用できるポイントがもらえる経済圏に移行したほうがよいでしょう。
経済圏を使ってたくさんのポイント還元・割引が受けられたらうれしいですが、早まって経済圏を移行すると思わぬ損をする可能性があります。経済圏を移行する際は、本当にお得になるのかをよく吟味した上で取り組むようにしましょう。