はじめに
先週は米国半導体のエヌビディアについて書きました。同社株は決算発表後に一時1158ドルまで上昇する場面がありました。6月には株式の10分割が予定されており、個人投資家にとって買いやすくなります。
今回は日本の半導体について書かせて頂きます。
新登場のETF
6月4日(火)に、野村アセットから日経半導体指数に連動する「NEXT FUNDS日経半導体株指数連動型上場投信(愛称NF・日経半導体ETF)」の上場が予定されています。
日経半導体指数とは、東京証券取引所に上場する半導体関連銘柄から構成される時価総額ウエート方式の指数です。時価総額が大きい30銘柄で構成し、日本の半導体関連株の値動きを表します。今年3月25日から算出が開始されています。尚、JSRが上場廃止となり現在は29銘柄となっています。
政府が支援する半導体産業
日本の半導体産業は、1980年代にトップシェアを誇っていましたが、2019年には10%程度にまで落ち込みました。そこで政府は、2030年までに半導体産業復活への3つのステップを掲げました。
2020年代前半にステップ1(先端)半導体国内の整備、強化を行うとし、台湾のTSMCを熊本県に誘致しました。2020年代中・後半にステップ2(最先端)半導体プロセスの微細化・3次元実証で2ナノ半導体をラピダス中心に製造できるようにするとしています。2030年からはステップ3(次世代)将来技術の研究開発で光電融合技術の活用を掲げています。
半導体産業復活の実現に向け、日本政府の支援はGDP比で欧米を上回る水準となっています。
半導体産業の基盤強化と新たな技術開発への投資が促されることにより、長期的な成長が期待されます。中でも半導体市場の拡大に伴い大きく成長する見込みのある主要半導体部素材で、日本は世界トップの48%シェア、半導体製造装置では米国に次ぎ約31%のシェアを獲得しています。