はじめに

資産所得倍増プランを掲げる政府は、国民の金融経済教育を推進しようと2024年4月に「金融経済教育推進機構」を設立しました。8月から本格稼働ということですので、今回は国が提供しようとする中立公正なサービスとはなにかを見ていきたいと思います。


J-FLECとは?

金融庁のホームページを見ると、令和6年2月に「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第95条第1項」に基づき、金融経済教育推進機構の設立が許可されたとあります。

英語表記はJapan Financial Literacy and Education Corporation、略称はJ-FLECです。

設立の目的は、「適切な金融サービスの利用等に資する金融又は経済に関する知識を習得し、これを活用する能力の育成を図るための教授及び指導(金融経済教育)を推進すること」とあり、その教育推進の対象は子どもから大人までまさに国民すべての金融リテラシーの向上を目指しています。

資本金はなんと10億5,729万6千円です。そのほとんどが政府からの資金ですが、他にも日本銀行が2,500万円、全国銀行協会が1,250万円、日本証券業協会が1,250万円の出資をしたと発表されています。

これだけ大きな資金を投入し設立されたJ-FLEC、具体的にどのような事業が展開されるのでしょうか? 金融経済教育推進機構のホームページは5つの事業が掲載されています。

①講師派遣事業:全国の企業や学校に、無料で出張授業を展開
②イベント・セミナー事業:全国各地でお金の無料イベントやセミナーを開催
③対面またはオンラインでの個別相談事業:無料体験を実施
④個別相談割引クーポン配布事業:相談料が割引になるクーポンの発行
⑤学校などへの支援事業:金融経済教育に関する研究活動などに取り組む学校を指定し、教育研究費の助成やアドバイス提供を実施

さすがに国が設立した機構であるだけに、無料で全国どこでも行きますというフレーズが目につきます。ほとんどの事業が2024年8月から受付開始となっていますので、関心がある方はぜひスケジュールを確認してみると良いのではないでしょうか?

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