はじめに

ほか3社の決算は?

負け組3社の中でも、じつは直近の上昇率でみれば勝ち組2社とも張り合っているのがヨネックスです。

画像:ヨネックス「2025年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

8月9日に発表された2025年3月期第1四半期決算は、①売上高31,067(百万円)②前年同期比+11.0%、③営業利益3,319(百万円)、④前年同期比+19.6%と、二桁の増収増益着地です。ヨネックスといえば、バドミントンですが、裾野が広い中国での売上が伸びていることが業績に寄与しています。今回の暴落でもほか企業に比べて下げ率が小さく、株主のホールド力が高いことが分かります。

株価競争からいち抜けしたのは、デサントです。8月5日に伊藤忠子会社であるBSインベストメントが、デサントに対し株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しています。TOBが実施されれば、上場廃止となりますので、外野からの圧力を受けず、マイペースで事業を運営していくことになります。

セクター環境が引き続きよい中で、なかなか浮上できずもがいているのがゴールドウインです。2022年には1年間で株価が2倍以上に上昇し、株式市場でもホットな銘柄だったのに、2023年6月の高値13,735円からずるずる下げ続け、8/5の暴落デーには7,785円の安値をつけています。

画像:ゴールドウィン「2025年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

8月6日に発表された2025年3月期第1四半期決算は、①売上高24,601(百万円)②前年同期比+6.3%、③営業利益1,839(百万円)、④前年同期比△18.8%と、減益着地となっています。ゴールドウインのエースは、アウトドアブランドの「THE NORTH FACE」で、こちらは引き続き人気ですが、原材料高や円安進行が利益を圧縮しているとのこと。とはいえ、それらの外部環境は、ほかブランドも同じですから、企業努力が足りないのかもと厳しい目で見てしまいます。

以前も言及しましたが、投資家は利益率の変化に敏感に反応します。ゴールドウインは、直近の四半期決算で営業利益率が7.5%と、前四半期から7ポイントも悪化しています。利益率が改善しない限りは、株価浮上も見込めないかもしれません。

個人的には、業績の伸びの割には、PERで割安感を感じるミズノにベットしたいところですが、また半年先にどうなっているか、これらスポーツブランドの動向をチェックしたいと思います。

※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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