はじめに

3. NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(1571)

通称「日経インバETF」は、日経平均株価が下落した場合に利益を得られるETFです。短期的に市場が下落することを予想している投資家や、既存の株式ポートフォリオに対するヘッジを目的とする投資家に適しています。また、急激な市場の下落が予想される場面で効果的に利用できます。例えば日本株などの買いポジションを多く保有していて日経平均全体が大きく下落しそうな局面で買っておくと、想定通りに下落した際に利益になるので、保有している株の損失の補填になります。信託報酬率は税込みで年率0.88%です。

【メリット】
◆リスクヘッジ:保有する日本株のポートフォリオに対する下落リスクをヘッジすることが可能です。株式市場が下落する際に、このETFを保有することで、損失を軽減できます。
◆取引の柔軟性:株式市場の下落局面でも利益を狙うことができ、取引の選択肢が広がります。また信用取引をしなくても、普通にETFを買うように売買ができることで投資初心者の方でもやりやすいのでは。

【デメリット】
◆上昇相場での損失:日経平均株価が上昇した場合、損失を被るため、上昇トレンドが継続する局面では不利です。
◆複利効果の影響:レバレッジ型と同様、インバース型ETFも長期間保有すると複利効果により期待されるリターンが得られない場合があります。

4. NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)

日経平均株価の変動率の2倍逆方向に連動するETFです。日経平均株価が下落すると、その2倍の利益が得られるため、相場が急激に下落する局面での短期的な投機的取引に向いています。特に、急な金融ショックや経済指標の悪化などが予測される際に、高リスク・高リターンを狙った短期取引に向いています。また、既存の株式ポートフォリオが大きく下落するリスクに対する積極的なヘッジ手段としても活用可能です。信託報酬率は税込みで年率0.88%です。

【メリット】
◆高いリターンポテンシャル:日経平均株価の2倍の値動きが期待できるため、短期間で大きな利益を得るチャンスがあります。
◆下落相場での有効性:急激な市場の調整や大幅な下落が予想される局面で、リターンを最大化することが可能です。

【デメリット】
◆高リスク:レバレッジの効果により、予想に反して市場が上昇した場合には、2倍の損失を被るリスクがあります。また、価格変動が非常に激しいため、慎重なリスク管理が必要です。
◆長期保有の難しさ:インバース型ETFと同様、ダブルインバース型ETFも長期保有に適しておらず、短期的なトレードに限定する必要があります。

経済状況に合わせた活用術

まとめると、経済が順調に成長し、企業業績が好調で、日経平均株価が持続的に上昇すると予想される場合、日経225連動型ETF(1321)や、より積極的にリターンを追求するならレバレッジ型ETF(1570)を活用するのが有効です。

経済環境の悪化、地政学的リスクの高まり、または市場全体の調整局面が予測される場合には、インバース型ETF(1571)やダブルインバース型ETF(1357)が有効です。これにより、下落局面でも利益を得ることができます。

レバレッジ型ETFを利用する場合、価格変動が激しいため、損失が拡大するリスクを考慮し、損切りラインの設定や保有している株・投資信託の量の調整が必要です。

インバース型やダブルインバース型ETFは基本的には短期的な投資に限定し、長期的に保有しないよう注意します。特にダブルインバース型は、複利効果による減価のリスクが大きいため、価格変動が激しい期間に限って利用するのが望ましいでしょう。

市場の状況や自身の投資スタイルに応じて、これらのETFを活用することで、効果的な資産運用を実現できるでしょう。

この記事が少しでも皆様の投資の参考になれば幸いです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward] ※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

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