はじめに
【5】銘柄や商品を十分に調べずに投資すること
投資において最も重要なことの一つは、投資先の銘柄や商品について十分に調査することです。これを怠ると、リスクの高い商品にうっかり投資してしまったり、自分の投資目標に合わない資産を選んでしまったりする可能性があります。
投資先を選ぶ際には、その企業の業績、ビジネスモデル、競争環境、経営陣の質、そして市場の見通しなど、さまざまな要素を考慮する必要があります。さらに、投資信託やETFなどの商品についても、その運用方針やリスクなどを理解することが重要です。また低コストの投資信託やETFを選ぶ、頻繁な売買を避けるといったコスト管理の意識を持つことが、長期投資において非常に重要です。
しっかりと調査を行うことで、自分のリスク許容度や投資目標に合った投資先を選ぶことができ、長期的なリターンを最大化することが可能になります。また、十分な情報に基づいた投資を行うことで、マーケットの変動や一時的な下落に対しても冷静に対処できるようになります。
【6】リスク管理を怠ること
長期投資家であっても、リスク管理は怠ってはいけません。投資は常にリスクとリターンのバランスを取る行為です。リスクを無視した投資は、ポートフォリオ全体に重大な損失を与える可能性があります。具体的には、個別銘柄に過度に依存することや、レバレッジを使用することは、リスク管理の観点からは避けるべきです。
【7】分散しすぎること
逆にあまりにも多くの銘柄に分散しすぎると、各銘柄のパフォーマンスをしっかりと追跡することが難しくなります。分散しすぎると、ポートフォリオ全体のパフォーマンスが市場平均に近づく傾向があります。これは、個別の銘柄やセクターの動向が全体のリターンに与える影響が薄れるためです。また優良な銘柄に投資しても、その銘柄がポートフォリオに占める割合が非常に小さい場合、たとえその銘柄が大きなリターンを上げたとしても、ポートフォリオ全体への影響は限定的です。
分散しているつもりで意味のないポートフォリオになっている場合も。例えば、オールカントリー(オルカン)とS&P500を半分ずつ持つと、アメリカが8割のポートフォリオを組んだだけになります。オルカンは先進国が約9割のうち、米国だけで約6割を占めているため、米国の500企業に投資するS&P500を加えても、さらに米国株の割合が増えるだけになるためです。
【8】ポートフォリオの定期的な見直しを怠ること
長期投資だからといって、ポートフォリオを全く見直さないというのは危険です。市場や経済状況の変化、また長期だとライフスタイルや価値観が変わる可能性もあります。そのためポートフォリオを定期的に見直し、リバランスを行うことが重要です。リバランスの目的は、リスクを適切に管理し、投資目標に沿ったポートフォリオを維持することです。長期間にわたって放置した場合、意図しないリスクを抱えることになる可能性があります。四半期、半年、年に1回でも定期的な見直しを通じて、リスク管理と目標達成を確実に行うことが、長期投資の成功を支えます。
【9】自己学習を怠ること
長期投資で成功するためには分散投資をして年に何回かリバランスをしながら放置をするというのも一つの手ではあります。ただせっかく投資をするなら継続的な学習をすると投資家としてレベルアップができます。市場や経済環境は常に変化しており、それに応じた知識をアップデートすることが必要です。「長期投資だから」といって、時代や市場の変化に全く対応しないのも問題です。例えば、テクノロジーの進化や規制の変化、新興国の成長など、長期的に無視できない要素があります。これらの変化に全く対応しない姿勢は、結果としてポートフォリオのパフォーマンスを低下させる可能性があります。
長期投資で成功するためには、冷静かつ計画的なアプローチが不可欠です。負けやすい投資家が陥りがちな「やってはいけないこと」を避けることで、長期的なリターンを安定して得ることができます。
特に、投資先の調査を怠ることなく、常に十分な情報に基づいて投資判断を下すことが重要です。感情に流されず、、市場のノイズを無視して長期的な視点で投資を続けることで、安定した資産形成が可能になるでしょう。この記事が少しでも皆様の参考になれば幸いです。
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